エビネ蘭 2006  EBINE ORCHIDS 2006



  またもや春、還暦を過ぎると月日は百代の過客となり、気候不順を嘆いた
 昨年の春が、つい昨日のようではある。
 今年も寒暖が狂い、咲き具合はいまひとつ不満足であった。
 それでもエビネ狂は、花期が訪れると東奔西走したのである。
 例年のごとく蘭友松根氏と、氏のハンドルに運命を任せ・・・誤解無きよう
 断っておくが、もちろん氏は安全運転の手本である・・・今日は熊本、昨日
 は鹿児島、南へ北へ、花展を訪ね歩いたのであった。
 
 さて、今年手に入れたお気に入りの花を紹介させていただきます。




 上の2枚の写真は同じ花である。
今年例の「潮路ガーデン」から入
手。黄弁紅舌の名花だと、私的に
は思っているのである。
 初花なので来春が楽しみである。
 穏やかでパステル調の黄色と、
ややピンクの混ざった紅舌の調和
が絶妙である。

 左の花も潮路で今年購入。舌の
きっかりした端正さに惹かれた。弁
の黄は橙が混じっている。
ま、来年どうなるか・・・・

 松根氏と熊本市へ熊本県展を見に行った。会場のグランメッセは燃えるような熱気に包まれ、かっての宮崎や鹿児島の盛況時の様子を思い出させられた。
 右の花は、黄系の好きな私のために松根氏が買ってくれた。黄色の発色が抜群で脳の奥深くまで喰いこんできそう。
 舌がちょっと狭いのが難であるが、木が若いので、十分に出来上がれば広くなるのでは、と期待している。
 とまれ、帰路の九州自動車道を氏のハンドルで南下しながら、来春も必ず来ようと誓い合ったのである。
 I am crazy about ebine orchids

 この春蘭友宅万氏より頂いた花。
 氏は「黄娘」と名を付けておられた。弁の広さは言うことなし。舌が狭い。
もっとも初めて見た花なので、来年まで評価は控えたい。
 そもそも、宅万氏ともあろう人が、かくのごときアンバランスな花を栽培するとは、思えないのである。
 大体、私は黄系に謂れのない魅力を感じてしまう人で、はるか47年前、わが高校時代、黄色を多用した絵を描いたものである。しかも、その作品は、県美展でなんと入選してしまったのであった。
 もっとも、わずか10号の作品が、
100号や80号の中で、なんとみすぼらしく貧弱であったことか!
 

 

 ミセスTAMIKO.
 今年も良い花を咲かせてくれた。
中大輪で舌の色はあくまで濃い。弁も広い。
 ただ、昨年に続き、弁の緑色が薄い。木に力がついた・・・?

 この春例の「潮路ガーデン」を訪れたとき、土産として潮路のお嬢様が持たせてくれた花。
 あまりの花形の良さに、幾度鉢を手に取ったでありましょうか。しかし、他の鉢を買い、年金ジジイは予算オーバーとなったのでありました。
 そして帰ろうとしたとき、「・・さん、この鉢が残ってますよ」。
 彼女が件の鉢を手にとって言うのです。
「いやー、もう予算オーバーです。心残りですが・・・」
「ううん、これ私からのお土産。また、来年をお待ちしております」
 彼女が容姿端麗で美女であることは、分かってましたが、私はまじまじと見つめて、本当にCUTE & CHARMINGな女性であり
見事な婦人であることを確認したのです。

 トップページの花と同じ花である。
残念ながら、私の持ちものではない。
松根氏が、フラスコ苗から育て上げ、
今年初めて開花したものである。
 純白の弁と黒と表現したほうが良い濃紅舌。凄い花である。
 氏には無断で紹介してしまった。
来年の変貌が空恐ろしくなるような
超名花である。

 名づけて「白宝」。
 これも松根氏ご自慢の名花である。弁舌の厚いこと。
悠悠として容姿を崩さず、およそ1ヶ月は咲きつづける。
しかも、大型。
 昨年は花をつけなかった。多分来年も花をつけないであろうと思う。
 とにかく、分厚く重量感のある花なのである。
 もちろん、この花は、数年前に株分けをしていただいたものである。