9月30日 ダイエー 13−10 ロッテ(千葉マリン)
優勝決定!


かなりファンをやきもきさせたが、待ちに待った優勝決定。ほっとしたというのが第一の心境である。

神戸で2試合連続のサヨナラ負けという悪夢を振り払うべく地元の大声援を背にして戦った28日の大阪近鉄戦。
ここで決める!という意識が強すぎたのか、はたまた力不足か。不安一杯で先発に送り出した寺原が大乱調。
2回に押し出しを含めての4失点。一気に重苦しい雰囲気に包まれた。
さすがに地元で胴上げの強い信念から直後に3点を返す反撃を見せたものの、以降は打線が沈黙し、恒例となった
中継ぎ陣の失点により、終わってみれば10失点の大敗となった。

さすがにそろそろ選手・監督・コーチに危機感が現れてくる頃になってきた。やばいぞと。
そしてこの日のロッテ戦。ホークス先発はロッテキラー杉内。一方ロッテはエース・ミンチー。少ない得点での接戦が
予想されたが思わぬ展開に。2回・3回・4回と小刻みに1点づつを奪ってリードしたホークス。先発杉内は3回までは
無難な投球。これならいける…はずが4回裏に暗転。杉内が連打を浴びてあっという間に同点に。なおも二死満塁から
ロッテ福浦にライト線への走者一掃の二塁打を打たれて計6失点。杉内は降板してしまう。またか…のムードが漂う。
そして5回には2番手佐藤が無死一・三塁のピンチを招く。しかーし、ここがこの試合のターニングポイントとなった。
まず三振でアウト1つを奪い、次打者への投球直後に城島からの素早い牽制により一塁走者が刺され二死。さらに
三振で結局この回を無失点で切り抜けた。これで流れをつかんだホークス打線が一気にミンチーに襲いかかる。
柴原、本間、井口と三者連続初球打ちで三連打。まさにあっという間に1点を返す。松中も続きもう1点。こうなると運も
ホークスの味方に。続く城島の打球はセンター方面にフラフラっと上がった。これをショート渡辺正とセンター井上純が
交錯し落球。これで無死満塁。バルデスのヒットでついに同点。ここでロッテ投手が戸部に代わるも、ズレータ、出口に
連続押し出し。二死後柴原に2点タイムリーまで生まれて怒涛の7得点!この一挙7点の攻撃にホームランは無い。まさに
今季の鷹を象徴するようなつなぎの攻撃での7得点。勝利をぐっと手元に寄せた。
しかし、「その時」は試合中に訪れた。7回裏ロッテ攻撃中の9時12分に西武がオリックスに敗れ、この時点で優勝決定。
マリンスタジアムのオーロラビジョンに優勝おめでとうの文字が映し出された。歓喜のファン。選手も安堵の表情を浮かべ
ベンチでは選手同士の握手が続いた。
試合は13−6の9回裏二死三塁から篠原がもたつき、ロッテの驚異的な粘りと執念に4点を返されるが最後は佐藤を
センターフライに。その瞬間ベンチから選手、コーチが飛び出す。マウンド上に歓喜の輪ができる。
そして千葉の夜空に王監督が宙に舞った。

優勝…本当にいい響きだ。
今でこそ毎年上位にいるホークスだが、私が応援し始めた当時はBクラスが定位置で、いわば負け犬集団だった。それが今や
リーグ屈指の強力チームになり、多くのファンが球場に足を運ぶ。何だかすごい感動があります。
しかし鷹戦士たちにはもう1つ大仕事が待っています。4年振りの日本一奪還に向け、阪神タイガースと戦います。
パリーグの代表として全国の野球ファンにその強さを見せつけてほしいものです。

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