田中整体療院

トピックス(健康関連)    

  

【当サイト内関連情報】   
B.食いしばり癖があれば、解消させましょう!   
B.お通じを根本的によくするには?   
B.あなたも“冷え”ではありませんか?   
B.不眠症を解消させる方法   
C.胃薬を飲めば飲むほど体はダメージを負う   
F.サイエンス漢方   
など   

薬の横綱、鎮痛剤も体を破壊する(2011.11.19.)(2017.4.3.更新)

  

若い女性では生理痛や頭痛、中高年では腰痛や膝痛など、現代人の大半は、何かしら体の痛みを抱えています。痛みは、我慢するには耐え難い症状なので、安易に「鎮痛剤」を用いている方が多くいらっしゃるかと思います。   
  
しかし、鎮痛剤の使用は“一時しのぎの対症療法”にしかならないうえに、長期にわたり頻繁に使い続けていると、いつの間にか多大な健康被害を被る可能性が高まります。   
  
それを回避するには、まずは正しい情報・知識がないと始まりません。   
日常生活を見直し、痛みのない人生を取り戻すきっかけにして頂く為にも、   
●不快症状(痛みなど)の正体、及び治癒のメカニズム   
●鎮痛剤がもたらす弊害   
●痛みのない生活を取り戻すには、どうすればよいのか?   
について以下に解説します。

  

●不快症状(痛みなど)の正体、及び治癒のメカニズム   
熱、痛み、下痢、吐き気、だるさ等の様々な不快症状は、   
全て「体が自ら治ろうとする治癒反応」に伴う症状です。   
不快な症状は、決して“体を破壊しようとする現れ”でもなければ、“悪者”でもないのです。   
  
では、具体的に“治癒反応”が起こる仕組みを説明していきます。   
  
病気の多くは“交感神経の緊張”によってもたらされます。
交感神経が緊張すると、血管は絞られて血流が悪くなるとともに、顆粒球増加によって活性酸素による組織破壊が進みます。
それに対して、体は治ろうとする時、このプロセスの逆をたどります。すなわち、
副交感神経が優位になって、血管を開き、血流を増やして傷ついた組織を修復していきます。   
  
この修復作業のときに動員されるのが“プロスタグランジン”というホルモンです。   
  
プロスタグランジンには、「血管を開く」「痛みを起こす」「発熱させる」という3つの働きがあります。   
私たちが不快と感じる痛みや熱、患部が赤く腫れあがるなどの症状は、プロスタグランジンの作用で血流が増え組織を修復する際に生じるもの。   
この苦しい修復プロセスを通り抜けた先に、治癒というゴールが待っているのです(健康を取り戻すために必要なステップ!)。   

  

●“鎮痛剤”がもたらす弊害   
消炎鎮痛剤の代表的な成分には、   
・「アスピリン」   
・「インドメタシン」   
・「ケトプロフェン」   
などがあります。   
これらの成分は、体内で“プロスタグランジン”の産生を抑える働きがあります。   
  
上述したようにプロスタグランジンには痛みを起こす作用があり、この痛み物質が減少すれば痛みは和らぎますが、それはせっかくの治癒反応をストップさせることを意味します。そのため、薬の作用が切れると再び治癒反応がはじまり、痛みもぶり返してくるのです。   
  
ところで、痛みが起こるたびに薬で抑えていると徐々に“交感神経の緊張”が増していきます。   
交感神経が強く緊張すれば、それだけ治癒反応も激しく現れるため痛みは強くなりますし、活性酸素による組織破壊も進んで骨や関節も変形します。   
これが中高年に多い腰痛、膝痛のメカニズムです。   
  
もちろん組織破壊が臓器に及ぶ場合もあります。   
たとえば最近、生理痛のひどい女性に対して、予防のためにと、生理の数日前から整理の数日後まで消炎鎮痛剤を服用させる治療が当たり前のように行われているそうです。こうして毎月10日以上も鎮痛剤の投与が繰り返されれば、体もダメージを受けるでしょう。月を重ねるたびに組織破壊が蓄積されて、子宮筋腫や子宮内膜症などの病気が作り上げられていくというメカニズムが見えてきます。   
  
消炎鎮痛剤は、日常生活もままならないほど激しく痛む場合に“頓服”で利用していくべき薬であり、予防目的での連続使用は避けるべきです(大事な腸内フローラのバランスも崩すなど、その弊害ははかり知れないものがあります)。   
  
中高年では、腰痛や膝痛緩和のための消炎鎮痛剤の常用をきっかけに交感神経の緊張が高まり、降圧剤、睡眠薬、便秘薬、循環改善剤・・・と、薬の連鎖にはまっていくケースも目立ちます(補足②)。   
  
長年にわたりこのような薬の乱用を続けていると、組織破壊の進行と免疫力の低下によって最終的にはガンの発症に至ります。   
  
ちなみに消炎鎮痛剤は、「塗り薬」や「湿布薬」にも使われています。   
「湿布くらいなら問題ないのでは?」と思われる人も多いでしょうが、あなどってはいけません。貼って痛みが和らぐのは、血流を止めているからです。   
同様に腰痛用のコルセット、膝痛用のサポーターも血流を止めて痛みを緩和するので、“一時的にどうしても”という時以外使うべきではありません。   

  

●痛みのない生活を取り戻すには、どうすればよいのか?   
治癒力を阻害せずに痛みから逃れる唯一の方法は、体の反応にしたがって積極的に血流を増やし、治癒を助けていくことです。具体的なポイントは、   
やはり“保温”と“筋肉運動”の2点に集約されるでしょう(補足①参照)。

     

(補足①)   
保温と筋肉運動、つまり、体を冷やさない生活を送る、できるだけ体を動かした方がいいという参考書籍のアドバイスですが、いろいろな対処法があるので、どれをやったらよいか迷うかもしれないですね。   
本サイト内で紹介している中からいくつか候補を挙げておきますと、   
ゆる体操   
◇操体法   
腰割り   
ふくらはぎマッサージ   
冷えへの対処法   
などがあります。長期間やらないと中々効果は出てこないかもしれませんが、いつでもどこでも簡単に短時間で無理なくできるものを選び(あるいは組み合わせ)、自分にあうものを見つけて頂ければと思います。

    

(補足②)   
例えば、腰痛の例で示します。   
気軽にシップを貼ると、鎮痛剤の影響で交感神経緊張状態となり、脈は速くなる、血圧は上がる、夜は眠れない、便秘になる・・・と悩まされることになります。   
初めは腰痛だけだったのが、消炎鎮痛剤の長期使用によって交感神経状態になり、顆粒球が増えます。その状態は、胃や腸の粘膜の破壊現象を起こし、びらん性の胃炎や大腸炎になります。   
胃が荒れて痛くなる、腸が荒れて大腸に痛みが出る、それで今度は痛み止めで胃薬や大腸の薬を処方され、治らなくなる流れに入ります。   
ついには、血管収縮を抑える薬や高血圧を下げる薬を出されたり、眼の病気も、緑内障、白内障と合併してくるのです。そえぞれに対して、どんどん飲まざるをえない薬が増えていってしまいます。   
薬の横綱といわれるくらいあちこちに使われる消炎鎮痛剤ですが、使い始めたきっかけの腰痛さえも治りません。   

     

(補足③)頭痛への対処候補   
頭痛の原因は、首・肩こり、便秘、貧血、食いしばり、アスパルテームなどの人工甘味料、電磁波、ヘルペスウイルス、薬の副作用、セリアック病(小麦中成分による自己免疫疾患)、枕高さ、気圧変動、ストレス、腕のねじれの影響、鎖骨周りのコリ、呼吸の浅さ、低血糖症、上咽頭炎、虫歯、親知らずなどなど多数あります。   
原因によっては効果が得られないかもしれませんが、以下いくつか頭痛への対処法をご紹介致します。   
  
【つまようじ法】   
①つまようじを上の歯の正中の位置(中切歯の間)において、下の歯で軽く挟んで   
ください。下の歯は特に意識せず、自然な状態で結構です。   
②姿勢を正して肩の力を抜き、5分ほど静止します。   
しばらくすると急に頭がすっきりしてきて、なかには視界がクリアになったと感   
じる人もいるでしょう。首や肩がだんだん楽になってきて、身体がポカポカと温   
かくなってきます。   
それと同時に頭痛が治まってきて、凝り固まっていた肩が軽くなるのを実感する   
でしょう。   
これを毎日繰り返していると、冷え性や腰痛も改善してきます。   
*「食いしばりをやめれば不調はよくなる!」(西村育郎著)2014年   
  
【眼球寄せ法】   
①正座して目を閉じます。そして鼻から息をゆっくり吐きます。   
②鼻から大きく息を吸い、右手で鼻をつかみ穴をふさぎます。   
③鼻をつかんだままで眼球を左に寄せ、続けて右に寄せます。   
寄せるレベルは、目が痛くなる一歩手前くらいに力いっぱい寄せます。   
寄せる時間は、息を止めている時間の半分くらいです   
(8秒息を止めているとしたら、片側2秒ずつ計4秒寄せます)。   
④苦しくなったら鼻から手を下ろして、鼻から大きく息を吐きだします。   
以上を1サイクルとして5,6回繰り返します。   
*「自分で治す気の健康術」(早島正雄著)1999年   
  
サイエンス漢方】   
◆慢性緊張型頭痛(肩こりから発展する頭痛)   
⇒葛根湯。   
但し、葛根湯にはエフェドリンという、血管を締めて血圧を上げるように働く   
成分が入っていますので、狭心症や心筋梗塞を経験したことのある人、あるい   
はそのリスクの高い人は飲まないほうが無難です。   
そうした方は、エフェドリンを含んでいない桂枝加葛根湯を用います。   
いずれも頭痛だけでなく肩こりにも効きます(頑固な肩こりには、   
麻杏よく甘湯をプラスします。   
  
◆片頭痛(めまいや吐き気を伴ったりする頭痛)   
⇒呉茱萸湯。一度に二包飲むことが効果を得るポイント。   
発作が起こってからでも効果あり。   
  
◆脳が少し腫れる頭痛(天気、つまり気圧の変化が関係する頭痛)   
⇒五苓散を二包。   
*西洋医が教える本当は速効で治る漢方(井齋偉矢著)2014年   

      

(参考書籍)   
・薬をやめると病気は治る(安保徹著)2004年
・免疫道場(安保徹・鬼木豊共著)2006年
・安保徹のやさしい解体新書(安保徹著)2014年

 
top