田中整体療院

トピックス(健康関連)    

  

【当サイト内関連情報】     
A.よい塩を見分けるには?   
B.お通じを根本的によくするには?   

塩は体にとってよくないのか?(2011.10.21.)(2017.2.8.更新)

  

現在の常識では、“塩”は健康の大敵とされてしまっています。

塩は人間にとって必要不可欠なミネラルではあるけれど、
摂り過ぎは“高血圧”を招く危険な食品でもあるというわけです(補足②に記載の通り、通常、味覚で判断できるので、摂り過ぎになることはそうそうないはずなのですけど・・・)。

しかし、塩が高血圧を誘発するというのは「精製塩」、いわゆる“食塩”を摂った場合であって、「自然海塩」にそのような害はありません(補足⑤に記載したような方は除きます)。以下それぞれの塩について簡単に記述します。

●“食塩”という名で売られている「精製塩
海水からほぼ塩化ナトリウムだけを取り出したものなので、その99%は純粋な
化学物質である塩化ナトリウム。精製塩が体に悪い最大の理由は、塩化ナトリ
ウム以外の微量な『ミネラル分』を全て切り捨ててしまったことにあります。

  

●海水から水分だけを蒸発させた「自然海塩」(自然塩、天然塩とも称される)   
塩化ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、ヨウ素といった海のミネラルが   
非常にバランスよく含まれているので、害はありません(一緒に含まれている   
ミネラルが、余分な塩化ナトリウムを追い出してくれます)。

未だこの区別がなされないまま、
ひとくくりに「塩は体によくない」と言われているのです。

  

(補足①)減塩するメリットがあるのか?ないのか?
「減塩すれば血圧が下がる」と早合点して、減塩しょうゆ、減塩味噌など、塩を減らしたものが市場に出回っています。塩の大切さとその意味も考えないで、ただ闇雲に減らすため、賞味期限が短くなります。それを補うため、防腐剤を入れるという変なことになっています(精製塩でなく、天然のお塩を使って製造すれば、減塩の必要もないし、防腐剤も不要。但し、めったになく、高いですが・・・)。
さらに、日々の食事も一日の食塩摂取量を守ろうとすると、楽しみを奪われた食事に追いやられてしまいます(塩分を摂り過ぎるとすぐに体が腫れたり、息が苦しくなるほどの方は、味噌、醤油などの購入時、精製塩でなく“天然のお塩”を使って製造したものを選ばれると楽になる可能性があります)。   

ところで、こんな情報もありました。
住んでいる地域の気候により、
人間の水分代謝・熱代謝は異なります(塩分代謝も)
具体的なことを書くと、   
日本人が1日にトイレ(小用)に行く回数は、欧米人の約2倍。尿の中には塩分も含まれていますので、欧米人の倍の回数、尿として塩分を捨てていることになります(塩分の排出量に差があるため、塩分の摂取量を欧米人と同じにしてしまうと、当然のことながら日本人は塩分不足になってしまいます)。   
なぜ欧米人はトイレに行く回数が日本人より少ないのかというと、湿度が低い土地で生活しているため、また欧米人の皮膚はキメが荒いので、全身の皮膚面から水分が奪われるように気化され、皮膚蒸泄に有利な傾向があります。このため、水分は気化によって常時排泄されますが、塩分は失わないように体内に残存します。   
したがって欧米人には、減塩の指導も効果的かもしれませんが、日本人に過剰な減塩指導はあまり効果がありません。   
(以上「体内の過剰な水分が恐ろしい病気を招いている」(笠井良純著)2016年よりの引用)   

何が正しいのか一度調べられてみると、食の楽しみを取り戻せるかもしれません。

  

(補足②)塩分不足が招く症状例
普通の人にとって、塩の不足は非常に分かりづらいのです。   
体が冷える、よく下痢をする、立ちくらみ、めまい、無力感、手足のしびれ、   
ひどいもの忘れ、熱中症など、
明らかに塩不足の症状が出ているのに、   
知識がなければ、   
塩の不足によってこれらの症状が起こっているのだとは分かりません。   
また、塩不足は、便秘の原因にもなります。   
塩の「しめる力」が足りないか、果物や甘いものなどの「ゆるめる力」が強すぎて胃腸がゆるみきっているためか、どちらかで便秘が起こるのです。   
ところで、塩をとりすぎると、喉が渇きます。   
食後、とても喉が渇くようなら、塩分の摂り過ぎですから少しお控え下さい。   
また、「しょっぱい」というだけではなく、とてもまずくなって体が受けつけない感じになる場合、塩分の摂り過ぎです。   
(以上「日本人には塩が足りない!―ミネラルバランスと心身の健康」村上譲顕著(2009年)より引用)   

     

(補足③)塩化ナトリウム含有量の計算方法
塩を購入される際、食塩(塩化ナトリウム)含有量は、理想80%台ですが、少なくとも93%以下(100g当たり93g以下)のものをお奨めします(商品の裏面をご確認ください)。
もし、「ナトリウム量」で表示されている場合、
ナトリウム量(g)× 2.54 = 塩化ナトリウム量(g)で算出ください。
例えば、シママース。100g当たりのナトリウム量は36.3g。ということは、36.3×2.54=92.2gとなります。
こちらもご覧ください。

    

(補足④)自然海塩の活用例   
以下「アトピーのかゆみをとる塩療法」(向井秀樹著)1995年からの引用。   
・塩療法が自分に合っているかどうかは、一週間で判断できる。   
・刺激性と乾燥性がこの療法の問題点で、   
刺激性は濃度を薄くすれば解決、   
乾燥性は、実施後保湿剤を使うとか、乾燥した所には使わないようにするなど   
で対処する(例えば、馬油を塗る。薬師堂のソンバーユなどがお薦めです)。   
・ジクジクタイプのアトピーには高い有効率。   
・体に塩水をつけたあとは、必ず洗い流すこと。   
・精製塩では効果はほとんど期待できない。   
・夏向きの療法・・・   
と塩を活用するポイントが書かれています。   
*アトピーの方に勧める場合、必ずP.70~88に目をお通しください。   

  

(補足⑤)日本人の3人に1人が高血圧になってしまう理由
高血圧の基準値(血圧目標値)はどんどん低く設定され、血圧は低いほどいいという方向になっています。

変遷は以下通りです。

1970年頃は、180mmHg   
1978年に、160mmHg   
1999年には、140mmHg
2009年には(日本高血圧学会の2009年版高血圧治療のガイドラインによる)、   
65歳未満の人が130/85mmHg未満、   
65歳以上の人で140/90mmHg未満

厚生労働省の2005年統計調査では、日本の高血圧の総患者数は、780万9千人、潜在的な高血圧患者を含めると高血圧患者は3000万人以上と言われていました。
基準値が下がったので、いまでは4000万人以上と推定されています。
ガイドラインに基づけば、4000万人もの人が、血圧調整に失敗していることになります。日本人全体の三分の一、子供を除けば大人の半分以上の人たちが、高血圧とされるのです。

そして、それほど多くの人たちが、クスリで血圧を下げなければならないというのですが、本当に下げる必要がある人はどれほどいるのでしょうか?
(塩分制限を真面目に行わなければ、相当苦しい思いをするような心臓病、腎臓病など重い症状を抱えられた一部の方に限られるのではないでしょうか?)

*血圧の基準値がどうしても気になる方は、日本ドック学会が人間ドック受診者
150万人のデータを元に出した新基準値が記載されている下記本をご覧下さい。
「血圧は147でも健康体!?」(中原英臣・大櫛陽一著)2014年

  

(補足⑥)「塩は高血圧によくない」という一般に流布している常識の出所   
1954年(昭和29年)に行われた、アメリカのダール博士による調査発表が発端。   
  
ダール博士は、日本の東北地方で脳卒中などの疫学調査を行った。その結果、同地方で非常に高い発病率を示し、その原因がたくあんや塩鮭をたくさん食べる食生活から見て、食塩の摂り過ぎではないかと結論づけたのである。   
  
後年の調査では、本当の原因は、農家の家屋構造にあることが判明している。当時の農家の便所は、便の臭いを避けるために、母屋から離れた別棟に作られていた。冬は囲炉裏で暖をとっているが、便所へ行くには雪の積もった庭を通り、寒い風が吹き通る便所でお尻を出さなければならなかった。寒さで身も心も縮み上がってしまう。この極端な温度差が、高率の脳卒中を発生させたのである。   
  
そして、ダール博士の調査にさらに火をつけたのは、翌年(1955年)アメリカのメーネリー博士によって行われた発表である。   
  
これは、10匹のラットに毎日通常の20倍の食塩を6ヶ月間与えたら、4匹が高血圧になったという内容であった。この話が、「食塩を摂り過ぎると高血圧になる」という情報として世間に広がってしまったのである。   
  
ちなみにラットに与えた食塩の量は、ヒトに当てはめると一日当たり200~300グラムに相当する。明らかに異常な過剰摂取である。どんなに良いものでも、過剰に摂取すれば有害物に変わってしまう。   

(参考書籍)
●アトピーの「かゆみ」をとる塩療法(向井秀樹著)1995年
●いのちと塩(佐藤稔、佐藤秀夫共著)2001年
●自然療法が体を変える(東城百合子著)2005年   
●病気にならない生き方2(新谷弘実著)2007年   
●やはり、免疫力だ!(安保徹著)2010年   
●血圧は147でも健康体!?(中原英臣・大櫛陽一著)2014年   
●体内の過剰な水分が恐ろしい病気を招いている(笠井良純著)2016年   

top