田中整体療院

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D.腸についての参考情報   
D.ブレインジム(能力アップ、脳梗塞、自閉症など)   
E.本当に“うつ病”? “新型うつ”とは?   
G.施術により代謝がアップしますので、ダイエット効果が出ることもあります   
など   

小麦食品(パン、麺類など)の心身破壊力はすごいのかも?(2015.02.10.)(2017.01.28.更新)

     

≪キーワード≫   
小麦、グルテン、グルテンフリー、グリアジン、アミロペクチンA、   
グルテン不耐症、グルテン過敏症、セリアック病、リーキーガット症候群

  

小麦(グルテン)摂取の害についての参考情報です。

  

【様々な症状を好転させる可能性のある小麦抜き生活】   
◆どうしてこんな症状を抱えているんだろう   
◆どうしていつもでもよくならないんだろう   
◆何となく調子がよくない   
など、とにかく原因が思い当たらない症状を抱えられていたら、   
まずは“小麦抜き生活(グルテンフリー)”を4週間実行されてみると、その答えが   
見つかるかもしれません   
(できれば4週間ですが、無理でしたら、3日でも1週間でも2週間でもよいかと思   
います。また、“*注意”に書いたこまごましたものまで排除することが無理でした   
ら、とりあえず大きなものだけでもよいかと思います。実施時のコツは、松村圭   
子氏の本に具体的に紹介されておりますので参考にして頂ければと思います)。

  

困り果てて、どうしてもあちこち転々としてしまうものですが、   
病院でもなく、治療院でもなく、単に“小麦抜き生活(グルテンフリー)”をするだ   
けで多くの困った症状が解消される可能性があります   
(各種痛み、肥満、内臓疾患、糖尿病、脳疾患、皮膚疾患、抜け毛、リウマチ、   
喘息、甲状腺疾患、不妊、婦人科系疾患、不眠、慢性疲労、慢性的な無気力感、   
下痢や便秘、集中力や体力の低下、口内炎、アレルギー疾患など。   
美容面でも肌質、髪質など。内臓脂肪が減るので最初の2,3ヶ月で顕著な体重減少   
も見られることがある)。

  

*注意   
小麦は、本当に色々なものに入っています。   
揚げ物の衣、餃子の皮、カレーのルー、かまぼこ、ソーセージ、ラーメン、ソーメ   
ンは書くまでもありませんが、そばのつなぎには小麦が使用されていますし(十割   
そば除く)、米粉パンと謳っていても小麦を混ぜているものがほとんどです。   
醤油もほとんど小麦が入っていますし、醸造酢も小麦入りの可能性があります。   
ですから、ドレッシング、ソース、マヨネーズ等の調味料も確認が必要になります   
(穀物酢が入っている場合、小麦と書いてなくても小麦使用の可能性あり)。   
見落としがちなものを挙げれば、   
アイスクリームのコーン部分、処方薬の錠剤、一部の化粧品(口紅)や歯磨き粉、   
ガムにまぶしてある白い粉などなど、ほとんどの食品に入っているといってもよい   
くらいです。   
しかし、もし小麦食品群を控えなければならなくなったとしても、後述書籍の米粉   
でかなり代用できます(手間暇がかかるという問題はありますが・・・)。

  

以下参考になった書籍を4冊、簡単にご紹介いたします(補足に要点記載)。

     

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◆「小麦オフな食べ方   
やせてきれいになり性格までも美人になる」松村圭子著(2014年)   
*ある程度深く知りたい方におすすめです。   
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何らかの不定愁訴がある方、とにかく一日からでよいので小麦製品を食べずに過ご   
してみる。それで何となく体が軽くなった、いつもより寝起きがいい、いつも昼寝   
がしたくなるのに眠くならなかったなどちょっとした変化があれば、小麦摂取を見   
直した方がよい可能性があります。   
なお、そんなの無理とか、そんなことをする必要性を全く感じないと過剰な反応が   
起こってしまう方は、既に“小麦中毒”に犯されている可能性もあります。要注意   
です。是非、この本を一読されることをお勧め致します。   
グルテンフリーレシピも9つ掲載されています。

  

以下アマゾンから転載。   
「グルテンアレルギー」「小麦アレルギー」がある人、疑われる人はもちろん、  
アレルギーがない人にとっても、小麦製品(パスタやパン、麺類、菓子類など)を  
やめるメリットはたくさん。   
ダイエット・美肌・老化予防・疲労回復、といった「小麦オフ」の効果とともに、   
具体的に「何を食べればいいか」「どんな食生活が理想か」までを分かりやすく伝   
えるのが本書です。アレルギーがなければ、「完全オフ」にしなくても、ゆるや   
に取り入れる方法でもOK。

  

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◆「グルテンフリー・ダイエット」エリカ・アンギャル(2013年)   
*この本は、入門書的な本です。   
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1時間程度で読めて、グルテンに関する知識・基本を知りたい方にとっての入門書   
的な本。グルテンを含む食材をどうしても摂取したい場合についても書かれてい   
ます。小麦の中に含まれている、ヘロインにも比較されるほどの催習慣性と、毒   
性のある物質が、血糖値の急上昇などに影響し、脂肪をためやすく、体型や健康   
に影響しているという内容です。

  

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◆「小麦は食べるな!」ウイリアム・デイビス著(2013年)   
*この本は、かなり詳しく書かれています。   
**************************************************************   
この本を読んでやっと深刻度が理解できました。   
他書籍等で“リーキーガット症候群”として紹介されていたのですが   
(例えば、レクチン、サポニンも注意と書かれている「間違いだらけの食事健康   
法」崎谷博征著)、何を読み違えしたのか施術で対応できるものと勘違いしてい   
ました。しかし、この本を読むと施術で対応するのは無理なものだったという認   
識に変わりました。

  

小麦が合わない人は、食べる度に腸細胞にダメージを受けており、適切なたとえか   
は分かりませんが、まるで傷口に塩を塗っている、あるいは絨毯爆撃に晒されて   
いるイメージでしょうか。   
これでは、回復スピードが損傷スピードを上回ることはないでしょうし、回復途   
上にあっても、食事の度に本来吸収されるべきでないものが腸から吸収されるた   
め、身体の受けるダメージは計り知れません。いくら消化器の上皮細胞のターン   
オーバーが数日(小腸粘膜上皮は3~4日)と短いサイクルで入れ替わるといって   
も、毎食毎食ダメージを受けるようでは、あっという間に慢性炎症状態に移行す   
るのではと想像されます。

  

  
欧米では、健康な人であっても対策されている方もいらっしゃるようです(グルテンフリー食品は、特にイギリスが充実しているそうで、もう10年以上前からとのこと。ちなみに、超過敏症の人が100人に1人いて、パン粉一粒で症状を呈する方もいるそうです)。

  

以下アマゾンからの転載。   
「私たちは遺伝子操作で"破壊された小麦"を食べています」   
アメリカでは2億人が毎日、何らかの小麦食品を食べ、結果として1億人以上の人が   
肥満、高血圧、糖尿病、心臓・内臓疾患、脳疾患、皮膚疾患などで苦しんでいま   
す。著者は自分の患者2000人に博士独自の「小麦抜き生活」を実践させた結果、   
病気、疾患の全快など、著しい改善をみました。   
本書は博士の患者の実体験を随所にちりばめ、今日から使える小麦抜き生活の方法   
をつけた新しい食生活のバイブルとなるでしょう。

  

以下、小麦抜き料理法に関する書籍紹介です。   
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◆「もっとひろがる国産米粉クッキング   
―小麦・卵・牛乳なしでここまでできる」坂本佳奈・廣子著(2008年)   
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ハンバーグやフライドチキン、カレー、パン、クレープ、ケーキなど、小麦粉を使   
うのが当たり前のいつもの料理も、米粉で作れる!   
しかもローカロリーなのに、満足感十分という内容です。

  

(補足①)セリアック病、グルテン過敏症、グルテン依存症について   
セリアック病」とは、小麦などに含まれるタンパク質の一種であるグルテンに   
対する免疫反応が引き金になって起こる自己免疫疾患。   
そのセリアック病。アメリカにおいてすら、セリアック病と診断が下されるのに   
“平均11年”かかるそうです(ということは、日本ではもっとかかります。もしく   
は、いつまでも分からないかもしれません)。   
なぜそんな長期間を要するかと申しますと、影響の及ばない臓器はないために、   
引き起こされる症状が様々。その上医師の理解不足が加わり、時間を要するとのことです。

  

さて、簡潔に小麦問題の要点を書くと、含まれている「成分」の問題です。   
問題となる成分は、“グリアジン”と、脳内で麻薬のような働きをする“アミロ   
ペクチンA”ですが、特にグリアジンが水と混ざった時に形成される“グルテン”   
が大きな影響を及ぼします。   
そしてなぜそんなことになってしまったのかというと、交配、異種交配、遺伝子   
移入が重ねられた結果、人間の体(腸)に合わなくなってきているとのことです。   
(以下グリアジン、グルテンを使い分けて記述すると紛らわしくなるので、   
“グルテン”で統一して表現します)。

  

このグルテンが腸管の炎症性障害を引き起こし、栄養素の吸収が阻害されたり、   
吸収してはいけないものを吸収してしまって、色々な症状が引き起こされてい   
きます。

    

例えば、   
グルテンの摂取により、何らかの体調不良がでるアレルギー体質を「グルテン   
過敏症」と呼びます(後述紹介ブログでは、セリアック病よりグルテン過敏症   
が日本人には多いと記載されていました)。

  

以下の症状が一つでもあったら、その可能性があるかもしれません(エリカ氏   
書籍からの転載)。

  

○小麦製品が常に欲しくてたまらない   
○いつもボーッとして集中力がない   
○疲れやすく、やる気が起きない   
○ニキビができやすい体質だ   
○美容に気を使っているわりに効果が出ない   
○お肌も髪の毛もツヤやハリがない   
○ダイエットの成果が常にイマイチだ   
○胃腸が弱く下痢や便秘に悩んでいる   
○食後に膨満感があって苦しい   
○よく口内炎ができる   
○感情の起伏が激しく、うつ気味で落ち込むことが多い   
○生理痛やPMS(月経前症候群)が重いのが悩み   
○アトピーや喘息の持病が改善されない   
○原因不明の偏頭痛や、肩こり、関節痛がひどい

  

また、以下に当てはまる項目が多ければ、「グルテン依存症」かもしれません。

  

○朝はご飯よりパンを食べたい   
○食事をパスタやラーメンなど、一品だけで済ませがち   
○メニューに迷った時は麺類を選ぶことが多い   
○ケーキやドーナツなどの流行のスイーツは必ず試す   
○話題のイタリアンレストランはチェックする   
○美味しいパン屋情報には自信がある   
○パンケーキブームは正直、うれしい   
○外食では和食やアジア料理より洋食の方が好き   
○お好み焼き、たこ焼き、うどん。粉ものに目がない

  

(補足②)大麦、ライムギは? 味噌、ビール、醬油は?   
大麦ライ麦はほぼグルテンを形成しない為、   
小麦アレルギーがなければ、とりあえず小麦グルテン起因の問題は生じません   
(例えば大麦には、ホルデインというグリアジンに近い成分が含まれています   
が、組成の違いからグルテンは形成されません)。

  

味噌に使われる麦は、基本的に大麦(押し麦)。   
“きちんと発酵させたもの”であれば、タンパク質はアミノ酸に分解されている   
はずですから、微量成分が影響する敏感体質でない限り味噌はOK(米味噌は、   
当然無条件にOKですが、本物の味噌を選択するための情報は、ここを参照下   さい)。

  

ビールも多くは大麦を使っており、蒸留過程でタンパク質が除かれるので基本的   
にOKだと思います(大丈夫なはずですが、セリアック病の方は、基本的に避けた   
方がよいとなっています。おそらく、アルコールの代謝産物のアセトアルデヒドが   
セリアック病の原因になるためだと思います。深酒禁物の意味でNGなのだと思い   
ます)。   

市販品の醤油は、ほとんど小麦が入っており、とても発酵食品といえない代物な   
のでNGです(化学調味料などで味を似せたまがい物でなければ、OK)。

  

(補足③)慢性化してしまった場合は、どうなっていく可能性があるか?   
炎症が進んで慢性化してしまった腸の組織細胞は、小麦のグルテンだけでなく、   
【グルテンに近い物質】   
【消化分解が十分でない食材】   
【たんぱく質】   
【重金属】   
など、様々な食材や物質にも反応していき、炎症の程度によっては、それらを極力避ける食生活を強いられます。

     

参考までに、「小麦のグルテンに近い成分」だけ書いておきます。   
グルテンは小麦に含まれるタンパク質ですが、その他の植物、特に穀類にはグルテ   
ンに近い成分が含まれています。いくつか紹介すると、   
〇トウモロコシには「ゼイン」   
〇ライ麦には「セカリン」   
〇大麦には「ホルデイン」   
というタンパク質が含まれています。   
これらのタンパク質は、セリアック病を引き起こす、またはセリアック病の症状   
を悪化させる可能性を持った素材であることが確認されています。   
なお、小麦と同じ単葉類である、米やオーツ麦、トウモロコシ、粟、コウリャン等   
は、今のところ安全(90%ほど)な食材として食事指導されている素材です。   
ただ、最近の各国の研究報告を見ると、これらの食材にも反応してしまう人が増   
えているとのことです。

  

*下記ブログに『セリアック病』の記載があります。大変参考になります。   
臨床栄養士のひとり言【食物過敏症 セリアック病(755回~772回)】   

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