田中整体療院

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冷えのセルフケア(湯たんぽ)(2018.8.12.)

湯たんぽ加熱なら余計な体力は使いません。じっと座ったままで、体を冷えのない状態に整えられます。しかも、余計な時間やお金は不要です。
実際に体が温まってくれば代謝力も高まり、徐々に不要な脂肪も燃焼していくため、普通に食べている限り、無理して運動をしなくても体は自然にやせてきます(やせすぎの場合は、適度に脂肪がついていきます)。

◆【改善例】
◎冷え
◎免疫力(風邪を引きにくくなるなど)
◎肌のトラブル(くすみ、肌荒れ、シミなど)
◎目、耳のトラブル
◎胃腸のトラブル(便秘にも下痢にも)
◎排尿のトラブル(頻尿、夜間頻尿、膀胱炎、尿失禁など)
◎睡眠のトラブル
◎太りすぎ・やせすぎ
◎不妊症(生理不順なども)
◎むくみ
◎アトピー
◎体のコリ・痛み  
など

≪効果の秘密≫
その秘密は湯たんぽのずば抜けた熱容量にあります。例えば、通常使われている
暖房器具の1時間当たりの熱容量は、
◎石油ファンヒーターで2500~3500cal前後
◎ガスストーブで最大6000cal
しかありません。
湯たんぽ代わりに普及した電気毛布は55ワットで、カロリ―に換算すると
4万6800calです。
これに対し、標準的な湯たんぽは、100℃の熱湯で使い始めたと仮定すると、
13万calの熱量があります。

◆【湯たんぽで温める4つの部位】
お腹
太もも前面
お尻
二の腕(力こぶの反対側)
内臓のあるお腹は、冷えの弊害が最も深刻に現れる場所です。内臓を支えるお腹の筋肉は、湯たんぽ加熱の要といってよいでしょう。
また、全身の筋肉の70~80%は、膝からお尻についています。従って、②の太ももと③のお尻は、冷え撃退の最強の加熱ポイントになります(太ももの筋肉はその3/4が前面に集中する為、加熱するのは前面だけでOK。なお、書籍には記載されていませんが、脚の血流において、脚の付け根は大変重要な役目をしているので、そこも温めるとよいと思われる)。

≪毎朝目覚めた直後に布団の中で「手のひら体温チェック」≫
まず手のひらを脇の下に入れて、温度をしっかりと感じ取ったら、手のひらを
へその上に当てて温度差をチェック。その後、再び腋の下の温度を確認し、
同様に太もも前面、お尻、二の腕へとチェックを繰り返します。脇の下よりも
冷たいと感じた部位が1ヶ所でもあれば、体は冷えています。
そして、脇の下との差がなくなれば、冷えが改善された状態と判定します。

◆【湯たんぽを使っての温め方】
まず湯たんぽをお腹に抱えて温めてから、太もも前面➡お尻➡二の腕➡お腹と、順に湯たんぽを移動させながら、4つの部位を繰返し温めていきます(二の腕の加熱は何かをしながらでは難しい為、休憩時などに集中して温める)。
各部位の加熱時間はそれぞれ3~10分を目安にし、「ぬくぬくして気持ちいい」から「あと5分もしたら汗をかきそう」と感じたら移動させていくのがコツです。
こうして加熱を繰り返す間に、湯たんぽも少しずつ冷めていきます。ぬるい湯たんぽを当てても効果が少ないので、気持ちよさが薄れてきたら、早めにお湯を入れ替えながら加熱を続けてください。
その人の冷えの具合、あるいは湯たんぽの材質、容量、カバーの種類などにもよりますが、通常、冬場では4時間前後がお湯の入れ替え時の目安になります。
湯たんぽが熱すぎる場合には、湯たんぽをカバーごとバスタオルでくるんだり、間にタオルやひざ掛けを挟んだりして調節します。

◆【注意点】
汗をかかないように温める
汗をかくと、気化熱で体温が下がります。体を温めるために湯たんぽで熱を加えているのに、わざわざ汗をかいて体を冷やしたのでは本末転倒です。
湯たんぽ加熱で汗をかいてしまうのは、1ヶ所を長く温め過ぎた場合です。低温やけどを防ぐためにも、湯たんぽはこまめに移動させるよう心がけましょう。
やけどに対する配慮を怠らない
湯たんぽは必ず巾着型のカバーや袋に入れて、入り口を紐でしっかり縛って使ってください。
また、お湯を注いだら、お湯が漏れないように蓋をきちんと閉めることも大切です。時々注ぎ口のパッキンを交換することも忘れないでください。
血管が赤く透けて見えるようになった場合は低温やけどです。この段階では刺激を除けば皮膚も自然に回復するので、その間の湯たんぽ加熱は中止してください。
なお、低温やけどをするのは、皮膚に対して刺激が強すぎる、あるいは長すぎるということですから、湯たんぽをカバーごとバスタオルで包むなどして温度を調節する、また1ヶ所の加熱時間を短くするなどの配慮も必要になります。

◆【日中の湯たんぽが難しい方】
ベンジンを使った着火式カイロ(商品名「ハクキンカイロ」)でお尻や太ももを温めます。
ズボンのポケット4ヶ所を移動させながら集中加熱すると効果的です。2個用意し、前ポケットと尻ポケットでクロスするように、カイロを使用します(前ポケットの右側にカイロを入れたのならば、尻ポケットは左側に入れる)。
*あくまでも立ち仕事をするときや外出時の補助的な対処法と考えてください。
帰宅したらすぐに湯たんぽを作り、数分間でも座れる時間があれば、
湯たんぽ加熱を繰り返してください。

◆【入浴前の湯たんぽが重要】
入浴は全身を一度に温められる貴重な時間です。ただし、冷えた体を芯から温めるには時間がかかります。何より冷え性の人の場合には、体の表面温度とお湯の温度に差が大きいため、のぼせやすいといえます。そのため、内臓温度が上昇するまで湯船につかっていられなくなることが問題です。
そこで、入浴前に湯たんぽで冷えているお腹やお尻、太ももなどを加熱し、体の熱レベルを高めておくのです。加熱時間は各部位1分ずつでも構いません。
こうして冷えた局所の温度を少しでも上げてから入浴すると、湯船につかった時にその加熱部位が「熱のトンネル」となって、お湯の熱エネルギーが体の中に入りやすくなります。その結果、冷えが治るのです。

◆【湯たんぽの購入】
1000円前後で買えるブリキ製プラスチック製で十分です。容量的には、2リットル程度のものが使いやすい。
電子レンジ湯たんぽの場合、体を温めるパワーが弱くなります。
確実な効果を期待するなら、やはり熱容量の高い普通の湯たんぽを使用するのがおススメです。

◆【真夏でも湯たんぽ】
夏場は外気温とのバランスをとるため、血流が体表にとられて、そのぶん深部の内臓温度は低下します。そのため夏バテしやすくなります。
加熱時間は、短縮して構いません。毎日加熱するのが難しければ、週に1~2回でもいいのです。定期的に加熱を続けていれば、秋以降に現れやすい夏の冷えによるダメージも最小限に抑えられます(できれば入浴前の5分くらいは湯たんぽ加熱を継続し、熱の貯金を増やしておくと、秋以降の体調管理が楽になります。なお、冷房をかけていない場合には、お湯の温度を下げて湯たんぽを使ってください。夏場に行う5分程度の加熱なら、40度くらいのお湯で十分に温まります)。

◆【冷えから体を守る生活マニュアル】
冷えの改善に必要な二大要素は、
(1)体内で必要な熱をしっかりと生み出すことができる
(2)温かい空気の層を体の周囲に適切に保持することができる
ですが、湯たんぽでどんなに体を温めても、同時に体の周囲に熱を保持する工夫をしていなければ、せっかくの熱もどんどん逃げてしまい、冷えは改善しません。窓を全開にして、暖房をガンガンきかせているのと同じです。
ちなみに、人間にとって、窓に相当するのは衣類です。冷えた体を冷たい空気にさらして生活していては、どんなに頑張って湯たんぽ加熱を続けても、体は温まりません。
例を挙げれば、冷えを自覚していない人は、薄着の傾向が見られます。また、寝室の環境によっても冷えやすくなりますし、お風呂も入り方によっては十分な効果は出ません。
ですから、まずはこうした冷える要素を遠ざけ、湯たんぽ加熱で体内の熱不足を補いながら、体の周囲に温かい熱を保持できるような環境に整えていく。そのうえで自分自身の体で必要な熱をしっかりと生み出すことができるようになれば(冷えのある人は既に熱を生み出しにくい状態にあるので運動などでの対策は後回し)、冷え体質の卒業となります。
しかし、それには、生活のリズムを整えることや食べ物の選び方や摂取方法を見直すことも大切です。さらには、最終的には適度な運動習慣を身につけて、筋力アップを図っていくことが必要になってくるのです。
以下冷え体質を卒業してく為の生活習慣のチェックポイントと改善法を具体的に紹介します(書籍から一部抜粋)。

①熱を逃さない衣類の工夫
◎ポイントは肌着
トップスの下にもズボンの下にも必ず肌着を着用するようにしてください。
◎靴も重要なチェックポイント
冬は地面の温度も低下していますので、靴に中敷きを敷き、足からの放熱を
極力減らす。

②就寝中の保温法
就寝中の保温ポイントは、心臓から遠い下半身、つまり太ももの熱をいかに
ガードしていくかにあります。男性には夏でもステテコの着用をお勧めします
が、女性の場合はパジャマの下に膝丈でもいいからパジャマを2枚重ねにして
着てください。腹巻をしてお腹の冷えを防ぐことも大切です。
また、布団やベッドの位置も重要なチェックポイントです。窓の近くに頭が
あると冷えやすいため、なるべく窓から離れた位置に頭部がくるよう布団や
ベッドの位置を工夫してください。

③お風呂の上手な入り方
体の表面温度とお湯の温度差が大きいとのぼせやすくなります。のぼせを防ぐ
ためには、体の表面温度とお湯の温度の差を減らすことです。つまり、入浴前
の湯たんぽが必要なのです。じっくり加熱する時間がなければ、5分でもいいの
です。
浴室に入ったら、まず洗面器にお湯を張り、足を入れて温めながらかけ湯を
して、それから湯船につかります。
たとえ10秒程度の足湯でも、するかしないかで入浴による体の温まり方は変わ
るのです。

④生活のリズムを整える
◎早寝早起きの習慣が冷えを遠ざける

⑤発熱量を増やす食生活の知恵
◎冷たい飲み物のがぶ飲みは控える

◆【冷えになる原因】
運動不足、ストレス、睡眠不足、栄養の吸収率が悪い、冷たいものの摂取習慣、間違ったダイエット、冷暖房の普及・・・
*消炎鎮痛剤やステロイド剤は、冷えを増幅させ、慢性化させる。

出典:「湯たんぽを使う」と美人になる(班目健夫著)2007年

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