鍼灸の誤解


 日々の臨床で、鍼灸はまだまだ誤解されていることが多いなと感じることがよくあります。その中で、よく耳にする鍼灸の誤解について取り上げてみたいと思います。以下の事は誤解ですので、安心して治療を受けて下さい。

誤解その@


鍼で肝炎とかAIDSがうつるのでは?と心配。


 鍼による感染症が問題になったのは、鍼灸の鍼ではなく、穴のあいた注射針です。


 鍼灸の鍼は非常に細く(直径約0.14mm程度)、中心は空洞ではありません。更に、一人の患者に一回しか使用しない、滅菌(無菌状態のパックに入った)されたディスポーザブル鍼(使い捨て)です。通常の治療で感染症が感染することは絶対にありません。安心して治療を受けて下さい。尚、現在では、注射針もディスポーザブルであり、感染することはありません。


誤解そのA


・鍼を続けていると、麻酔が効かなくなると聞きました。

 鍼灸の効果は、副交感神経機能(休息の神経)を高め、血行を良くし、体を温めることにあります。麻酔が効かなくなる作用は全くありません。むしろ、体の状態は良好に保たれるので、逆に麻酔が良く効くということは考えられます(鍼麻酔)。
また、鍼灸を続けていれば、麻酔をしなければならない疾患を患う可能性は非常に低くなるでしょう。
 それより、麻酔が効かなくなる可能性としては、薬物やアルコールの摂りすぎにより、肝臓の解毒機能が更新した状態が考えられます。


誤解そのB

・鍼灸を受けるとくせになるのでは?。
 
 鍼灸がくせになった人を、見たことがありません。確かに気持ちがいいので定期的に治療を受ける人はいます。しかし、これは、受けなければ調子が悪いというものではなく。ご自分の健康管理でいらしているだけです。前向きな選択でいらしているのです。”くせ”とはネガティブなものです。”どうも悪い癖でね””私はこういう癖があるの、止めたいんだけど”というものです。更に、当院では、治療して良くなったら、普段の生活の注意点を説明し、治療は終わりである旨を伝えます。要するに必要なとき、必要な治療を、必要なだけ受けて下さい。ということです。それ以上の治療を望まれる場合は、健康維持の治療になります。そうでなければ、治療は終わりです。人生には、しないといけないこと、したいことなどたくさんの事があります。治療だけに時間をかける必要はありません。貴重な人生の時間です。私は、皆様の貴重な時間を無駄にしないように努力しています。


吉田鍼灸指圧治療院
2004年9月17日


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