東洋医学


1.現代医学と東洋医学


 まず、現代医学と東洋医学はどう違うのか?簡単にいうと次のようになります。

◎現代医学は、その治療が科学的な根拠に基づいて行われる医療。

◎東洋医学は、現代のように科学的な手法がなかった頃からの、経験の積み重ね(経験の集積)である経験医学。

 但し、両者とも医学である以上、もともとは同じもの(古代医学から発展したもの)です。 


1)現代医学でいう病気とは

 現代医学は科学的な根拠に基づいて治療が行われるため、尿検査や血液検査、レントゲン検査など
あらゆる科学的(化学的)な手法を用いて、病態を数値化し、それが正常な数値であるのか、そうでない
のかという判断のもとに、病名が診断されます。そして、その病名に基づいて内科的(クスリなどの処方)
あるいは、外科的(手術など)な治療が施されます。そして、同じ病名なら、どんな人でも大体同じ治療が
施されます。つまり、治療が科学的な根拠に基づき、基準化されています。しかし、あらゆる科学的な検
査を行っても、その数値に異常が見られない場合は病名をつけることが出来ません。現代医学的には治
療の手段がないということです。このようなケースでは多くの場合、安定剤などが処方されます。場合に
よっては自律神経失調症と診断されます。

2)東洋医学でいう病気とは

 東洋医学においては、検査の数値は、もちろん参考にしますが、あまりそれは問題ではありません。何故
なら、そのような検査のない時代から脈々と受け継がれてきた経験による医療であるからです。では、何を
捉えて治療をしているのでしょうか?それは、異常を訴えてきたその人そのものにあります。具体的には、
その人の顔色、姿、歩き方、声、呼吸、脈、皮膚の感じ(冷たい、温かい、ざらざら、滑らかなど)、冷え性か暑
がりか、その人が表現していることや、その人が訴える内容がとても重要です。そのような人の発する様々な
情報を過去の経験に照らし合わせて、東洋医学的な診断名がつけられます。東洋医学においてはこの診断
名はそのまま治療を指示したものになるため、検査結果を待ってから治療を行うということではなく、診断が
そのまま即治療に結びつきます。これは、東洋医学の特徴です。

現代医学 東洋医学
検査結果に異常が無ければ、治療法はありません。
自律神経失調症、気のせいですねということになる。
検査数値に関係なく、治療法がある。


2.現代医学と東洋医学をどのように利用すれば良いか?

現代医学 東洋医学
適応 @感染症・伝染病など。
A急性疾患、緊急を要するもの(外科的手術など)
@現代医学的に検査をしても異常はないが、症状がある。
A慢性疾患
B膠原病などの難病及び悪性腫瘍
Cストレス解消・健康管理(未だ病まざるを治す)

 お互いの良いところを利用すれば、より健康になれるものと考えます。

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