心の健康


  吉田鍼灸指圧治療院
   吉田 純久
    TEL 0986−23−8531
  http://www.btvm.ne.jp/~himawari/index.html

心の健康を保つために・・・

 世の中の様々なストレスにより、うつ状態、うつ病、そこまでいかなくても不安神経症などの情緒障害を訴える人が増えています。このような時一体どうすればいいのでしょうか?
 現代医学は、心の状態に対して体と同じアプローチで治療をしようとします。その人が何故そうなったのかということは考えずに、今の状態を問診して、薬物で治療をします。脳の機能的欠陥があるだけなので、それを治せばそれで治るのだと考えています。本当にそうでしょうか?その人自身はなにも変わっていないのですよ。その人が、そうなったのは、その人の考え方や物事に対する捉え方や感じ方に歪みが(認知の歪み)あったからではないのですか?なにか生き方に無理があるからではないですか?薬で治ってもその人自身が、前と同じ生活をすればまた同じ事になるのではないでしょうか?うつ病の再発率は非常に高いのが現状です。だから、薬漬けになっていきます。長期間にわたり薬を飲んでいる人のなんと多いことか。 あきれるばかりです。それで体を壊していく。医者の副作用はあまりありませんよという言葉を信じて・・・。これは、精神的な疾患に対する治療だけではなく、医療全般においても同じです。高血圧や頭痛、糖尿病、胃潰瘍、ガンにおいても同じ考えです。だから、薬で治そうとする。または切り取ろうと考える。しかし、何故そうなったかということに対しての治療が施されないため、かなりの確率で再発する。再発が恐ろしいので、長期間薬物で抑え込む(降圧薬、頭痛薬、痛み止め、胃薬、抗ガン剤)そのうち薬害(絶対に薬害と考えない)により薬が増える。人の体にたいする認識が非常に足りないのです。これが残念ながら現状です。
ですから、自分の身体を薬物にまかせず自分の手に取り戻し、自分で自分を守りましょう。それが治癒への道です。


1.うつ病又はうつ状態になったら・・・
 もしあなたがうつ病と診断されたら、迷わず薬物療法を受けて下さい。うつ病は、なんらかの精神的・肉体的ストレスが原因で、脳の神経伝達物質(セロトニンやノルアドレナリン)の伝達がうまくいかず、気分の変調(うつ)をきたす疾患です。このうつ病は、SSRI(抗うつ薬)などの薬物が非常に良く効く疾患です。3ヶ月〜6ヶ月又は1年の服薬で治ります。
 但し、抗うつ薬で治る人は、もともと精神的に健康であったが、極度の精神的ストレス、及び肉体的ストレスにより、中枢神経系(脳)が疲弊(疲労)してしてしまった人であると思われます。この場合は、抗うつ薬が非常に効きますし、極端な場合は、疲労が解消できる適度な休息がとれれば、薬は使用しなくてもそれだけ症状が解消され治ると思います。なぜなら原因は単純な疲労にあるからです。
しかし、次の場合は抗うつ薬では治りません。なぜなら心のありようは薬で変える事ができないからです。
 それから、実はうつ病というのはほとんどありません。一過性のうつ状態というのがほとんどです。ですから、うつ病に効く薬を飲んでも治りません。それは、うつ病ではないからです。

@6ヶ月〜1年飲んでも良くならない。→うつ病ではありません。
Aうつになる前から、何だか自分の生き方に無理があると感じていた。
 
 心療内科及び精神科にかかり症状を訴えると、抗うつ薬を必ず処方されます。うつ病はほとんどいないが、うつ病かどうか医師にも判断できないので、疑わしいと思ったら、というか、もしうつ病だったらという恐れから、ほとんどうつ病ではない人に、念の為、抗うつ薬を処方するのです。ですから、治らず長年薬を飲むはめになります。しかも、薬が増えていくという場合も多数見受けられます。薬は人体にとってストレスになる為、長年薬を服用していると、交感神経緊張状態(ストレス状態)を招き、高血圧、胃潰瘍、便秘、手足の冷え、不眠、不安などの不定愁訴など様々な自律神経症状を呈します。もし、あなたの薬が増えている(降圧薬、胃薬、下剤、頭痛薬など)状態でしたら、原因は抗うつ剤や抗不安薬が原因です。治すための薬が身体を傷め、薬を増やしているという皮肉な結果を招きます。 
 それから、薬で気を付けないといけないことは、あなたが薬を飲んで調子が良くなったりすることがあります。多くは、長く続かずまた不安がおそってきます。そのうち効きが悪くなり、次回の診察日に医師に症状を訴え、違う薬を求めます。また、服用して効いたり、効かなかったりを繰り返すうちに、どこかに自分に合う薬があるのではないかと考えはじめるようになり、つぎつぎと薬を試してみたり、服用量を増やしてみたり、薬で楽になるのなら、一生薬を飲んでもいい、幸せになる薬はないのかと過度に薬に期待して、夢のような薬を求めて、薬物依存に陥っていきます。薬で自分を変えようとしているのです。これでは、絶対に良くなりません。大事なのは、薬物依存を断ち切り、自分を変えることです。そんな夢のような薬はありません。

【薬を飲んだらどうなるか】
 薬を飲んですぐに効果が現れることはありません。しかし、服用して、その薬が合っていれば、ほどなく血中濃度があがり、薬が効いた状態になります。本人は、ちょっと精神的に楽になります。もちろん、心が変わることはありません。本人は本人であり、周囲の状態も何も変わりません。但し、薬物を多量に服用している場合は、まわりの人は、ちょっとおかしいと感じるようになります。具体的には、目がおかしい(とろんとした状態)とか、言動がおかしいとか感じます。これが、薬物の作用です。これは、服用している本人にはわかりません。後で良くなったとき、まわりの人にそのときの状態を聞いて愕然としたり、自分でそのときの写真を見て、変な目をしているのが良くわかります。
 薬がうまいぐあいに適量で、効果があるときはあまり変化はみられません。普通に見えます。薬が増え、長期にわたるときが問題です。

【治療はどうするか】
 私は、薬物による治療を否定している訳ではありません。どうしても苦しく、薬物が必要な場合はそれでもいいと思います。薬物を使用しながら、少し冷静に物事が考えられる状態で、自分の生き方のどこに無理があったのかよく考えてみることをお勧めします。しかし、一人で考えてもなかなか解決できません。ですから、専門家の助けが必要です。薬物を使用しない療法(カウンセリングや森田療法)や私の専門である鍼灸指圧を併用すると良いと思います。自分自身を見つめ直し、身体の状態を整えるのです。私の専門で言いますと、東洋医学です。東洋医学は身体と心は一体であると考えます。心は体に影響を与え、身体は心に影響を与えます。心身両面に働きかける医学です。ですから、鍼灸指圧で身体を整えると自ずと、心の状態も改善されます。現代医学的にみても鍼灸指圧の作用は、自律神経系を整え、血流を良くし、免疫力を高め、内分泌系(ホルモン分泌)の働きを良くします。そしてこれが、鍼灸で病気が良くなる理由(科学的根拠)です。ですから、私は次のことを勧めます。
 私の知る精神科の精神療法を受ける(宮崎には薬物を利用しない精神科医は1人しかいない。もちろん全国的にも少ない)
 そして、私の治療を受けながら、私のまとめた「健康生活」「口呼吸が病気を引き起こすメカニズム」「何故私たちは病気になるのか?」を良く読んで実行に移してもらえば、必ず良くなるものと確信しています。尚、うつ状態だけではなく神経症も同じです。

2.不安の中にあるあなたへ
 焦らないで下さい。このままずっとこの状態が続く人はいません。夜があれば必ず朝がきます。大切なのは、まず自分を大切にして下さい。自分自身が一番大切なのです。場合によってはストレスと感じることは全て放り投げて下さい。何も悪いことは起こりません。もし、そのことについていろいろなことを言う人がいる場合は、多分その人は心が不健康な人です。場合によってはその人からは離れた方が良いかもしれません。心が健全な人はあなたを責めたりすることはありません。ただ、見守るだけです。


3.まわりの方へ
 あなたの愛する人はただ疲れているだけです。心からの休息が必要です。もしくは、不健康な状態から健康な状態になろうとしている途中です。なるべくストレスを取り除いてあげて下さい。よく理解して下さい。アドバイスはかえって負担になる場合があります。自然に任せることが良いと思います。朝の来ない夜はありません。じっと待ちましょう。


4.今の状態はチャンスです。
 気づいて良かった。というのが本音です。生き方に無理がある場合は、この経験が逆にチャンスになります。なぜなら、自分というものを見つめ直すことができるからです。更に、まわりに感謝することができるようになります。不安な人の気持ちも分かるようになります。きっと、あなたにとっていい経験になると、私は考えています。


アメリカの交流分析の本にこういう言葉があります。

”You have a right to be here” 
あなたはそこにいる(存在している)だけでいいんです。

”I have a right to be here”
私はここにいるだけでいい

森田療法では ”あるがまま”ということになります。

◎若草病院 宮崎市宮田町7−37 中江建夫(院長:森田療法)
  TEL0985−28−2801 http://www.miyazaki-wakakusa.or.jp/

私が参考にした文献の一部
「擬態うつ病」 林公一著  宝島新書
「癒す心、治る力」 アンドルーワイル著 (株)角川書店
「究極の免疫力」 西原克成著  講談社インターナショナル
「自信」 早稲田大学教授 加藤諦三著 (株)三笠書房
「なぜこの人は、自分のことしか考えないのか」 加藤諦三著 PHP研究所
「自律神経と免疫の法則」 安保徹著 三和書籍  
「森田式精神健康法」 長谷川洋三著 三笠書房 他
「笑いと治癒力」 ノーマン・カズンズ著 岩波書店
                     「病とこころ」 アルバート・クラインヒーダー著 コスモス・ライブラリー                                                                                         以   上

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