17.住吉神社

鹿児島県末吉町の南東部にある、住吉山です。高さは、267mあります。この山の中腹に住吉神社が祀られています。撮影日は2006年5月21日。いわゆる昔懐かしい鎮守の森です。この地区の祖先が、めぐまれた自然を敬愛し、社を建て郷土の守りのしるしとしてきた場所です。

住吉神社というと、福岡、下関、神戸など同じ名前の神社がたくさんあるようですが、ここは観光客を目当てにした、観光地ではなく、ただ地元の人々が、郷土の自然を守るため建てられた小さな神社です。

私的な事になりますが私は元来、絶え間なく観光客が押しかけるような観光地には興味がありません。昔、長野県の善光寺と言うところに観光で行ったことがありますが、景気づけの音楽がスピーカーから聞こえる中、集団でお寺の決められたコースを廻り、観光客相手の売店で土産物を買っておしまい。心に刻まれた物は何もない。ただ、有名な観光地ということで、あとあとの話の種にはなったでしょうけど。                                             話を元に戻しますが、私は毎年一人でここに来るようです。日記を見てみると、去年の5月3日にここに来てました。神社の近くの石に座り、30分か一時間ほど境内とその後ろの森を眺めながら、時が止まったような静かな時間を過ごします。考えることはいつも同じ。100年前はここはどういう風景だったのだろう、この神社が建設された遠い昔、ここはどういう風景だったのだろう。きっとこの神社は数百年の間、じっと時代の移り変わりを見てきたのだろうなと。

長い石段が続きます。非常に神聖な場所です。私のような凡人でもこの山が持っている、神域を感じ取ることができます。おそらく数百年の間、ここの山の神様は麓の様子を見守ってきたことでしょう。

去年の五月の写真です。模様替え前です。

今年の写真です。この一年の間に、模様替えが行われたようです。お店で言えばリニューアルオープンというところですね。神社のいわれがありますので読んでみます。
「住吉神社は末吉郷の郷社であったが昭和7年7月19日に県社に昇格した経緯がある。
祭神は底筒之男命(そこつつのをのみこと)・中筒之男命(なかつつのをのみこと)・上筒之男命(うわつつのをのみこと)の三神である。御神体は、石の鏡と言われる。
創建の年代は古代と言うも、明確ではない。末吉には古事記・日本書紀に見える神話の知名が数多く有り、移弉諸尊(いざなぎのみこと)が檍ヶ原(あおきがはら)で禊祓(みそぎはらい)をされたとき、住吉三神が生まれたので、この地に上古より住吉社を建てたと言う。
慶長四年(1599年)この地方に庄内の乱が起こり島津方と伊集院方が領地を争い、島津義久は当社に戦勝祈願して戦い、乱平定後、島津氏の尊索いよいよ篤くなり、藩庁直轄神社に列した」ということです
お分かりになりましたでしょうか?

境内にある杉です。神木です。樹齢800年、胸高周径5.4m、高さ39.4mです。

こちらも神木です。樹齢800年、胸高周径6.0m、高さ44.7mです。

絵馬がありました。高校受験祈願、大学受験祈願、家内安全祈願などです。みんなまじめなお願いです。