ガウリイが幼女になっていますので、お気を付けください。
手作りクッキー
ハロウィンネタです。
ガウリイの力は弱い。
多分年相応なのだろうが、かつてのガウリイや己と比べるまでもなく、とても非力だ。
守ってやらなくては、と思う。
不安になる。
不安・・・、というより心配でしょうがない。
手を痛めてしまうのではないかと。
「・・・ガウリイ、無理をするな。
クッキーの生地が固いなら俺が伸ばすぞ・・・・・・」
コクリ。
頷いたガウリイは、高さの調整のために用意されていた台から降りて、俺に場所を譲った。
ちょっと残念そうなのはかわいそうだが、とても見ていられなかった。
冷やして固くなったクッキーの生地を伸ばせなくて、一生懸命棒を押し付けているだけになっているガウリイを。
汗を流すほど頑張っても、クッキーの生地を伸ばせないって・・・・・・。
ガウリイの力が無いのか。
体重が軽すぎるのか。
多分両方だな。
ここの連中は過保護だからガウリイに力が必要なことはさせないし、こいつもあんまり食べないからな。
「・・・・・・」
「・・・お前も、もう少し大きくなったら出来るさ」
再び台に乗って、俺の手元を覗き込むガウリイにそう言えば、少し不思議そうな顔したあとに、にっこりと笑った。
「ほら、好きな型を選べ」
目の前一杯に広げられたクッキーの型に、ガウリイの目が輝いている。
動物や花、ハートといった年期は入っているもののしっかりと手入れをされた型を見比べて、ガウリイが最初に手にしたのは鳥の型だった。
いろんな形に抜いたクッキー生地を、城の調理室に預けて、焼きは料理人に任せる。
その焼けていく様子を面白そうに見ているガウリイ。
この子には、きっと世界は新しいものなのだろう、と思う。
この子が得ていく経験が幸せなものであれば、と思う。
この子との思い出は、いずれは消えゆく物だと思う。
それでいい。
俺はかつてのガウリイに会いたいし、このガウリイの成長も見たい。
「出来ましたよ〜」
その言葉と同時に、かまどから出されたクッキーはいい色合いと香りを纏っていて。
差し出されるままに、一口かじったガウリイは満面の笑みを浮かべ新たな一個を俺に差し出した。
受け取って食べてみれば、香ばしい香りの後に微かなかぼちゃの風味。
袋に入れてリボンを結んで、という作業をして結構な量を用意して俺たちは翌日に備えたのだった。
「トリック オア トリート」
満面の笑みと共に手を差し出すリナに、同じく笑みを返すガウリイ。
つくづく、平和だと思う。
「・・・・・・(ウルッ)」
「・・・・・・・・・城内の人数分なんて、用意できるわけがないだろーーーっ!!」
俺たちの前にいるのは、城内で働く人々。
誰の差し金か推測は出来るが、さすがにこれだけの人間を動かすとは予想外だった。
結局は、ガウリイが落ち込みだしたので一気に周りの熱は冷めたのだった。
end
ハロウィンと言えば、幼女ガウです!!
幼女ガウの魔女っ娘姿は定番なので(えっ?)、この後ガウリイがさせられる仮装はご想像にお任せします。
個人的にはアリスコスとか似合うと思うのですが・・・、さすがにこの世界にアリスコスは、と思い最後の一行を削りました。
金髪に、きょとんとした表情、それでいて強く生きていく力を持っている、アリスはガウリイにぴったりだと思うんですけどね(笑)
ブログにて 2015年10月11日掲載
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