その1


「俺みたいなやつじゃなくてさ、あんたに似合いそうな女でも抱けばいいのに」
 物好きだよな、と呟くガウリイは笑って枕を抱きしめた。
 体を丸めながら、ウシシッといたずらっ子の様に笑う彼の頭を撫でる。
 そのままベッドに臥せっている彼に覆いかぶさり、その耳に口を寄せる。

「・・・・・・理由、聞くか?」
 ピクッ、と跳ねる体と、一気に朱に染まる耳。
 そのまま吹き込むように言葉を続ける。
「聴かせるからには、逃がすつもりは無いが…」

「聞かなくていいです!!」

 飛び起きたガウリイに、私が舌打ちをしたのはしょうがないだろう。







その2


 止まった水音に、私は読んでいた書籍をテーブルに置いて入口を見つめる。
 ほどなく現れた姿に、私は崩壊する音を聞いた。
「なんで服が上しか無いんだよ」

「………髪を濡れたままにしてくるとは…」
 ポタリ、と落ちる水の滴が床に落ちる。
 ガウリイの髪を伝うそれらは、床に跡を付けたり、服を濡らして扇情的な絵を私の前に晒したり。
 素足に伝わる滴は、他の余計なものまで想像させたり。
 首を傾げる姿も、普段の純粋無垢な姿と重なり、背徳的な感覚を私に抱かせる。

「・・・・・・私が拭いてやるから、ここに来い」
「・・・……・・・・・・自分で拭くから、いい」

 無意識のうちに手がガウリイを捕まえようと伸び、あと少しの所で躱される。
「何故っ!!」
「目が怖いんだよ、あんた!!」
 威嚇してくる姿も可愛い、と思っていしまう私に自分でも呆れるほかない。
 まあ、可愛いお前が悪いんだが。

「・・・あのさ…、声に出てるぞ……」
「・・・・・・なら遠慮はいらないな」


「もともと、あんたの辞書に遠慮なんていう言葉は無いだろう」
「………」
「………」
 数刻つづく沈黙。

 本能の赴くままに逃げようとするガウリイと、本能のままに捕まえようとする私と。
 本能と言えどもそれは年の功に影響されるもので。

「無いな」
「…ちょっ、待て…」

 遠慮が無いと彼が言うところの私は、その言葉通り彼を美味しく頂いたのだった。






 私はこの程度の事しか考えてません(笑)

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