紡がれないモノ
(ゼロガウ)



自分ではさりげなく寄せられたつもりの唇も、すげなく避けられた。

「ガウリイさん」
「・・・・」

彼が浮かべるのは曖昧な笑みだけで、それこそが雄弁に語っていた。
彼の心の内を。

「・・・ガウリイ」

言葉と共に肩を押せば、簡単にベッドを軋ませながら倒れ沈む身体。
それを追いかけ自らも手を突き、体重をベッドに預ける。

服を剥ぎ取っていた手が上に滑り、首筋をなぞり、唇に触れた瞬間、跳ね上がる肩。
その反応にだだ苦笑を浮かべるゼロス。
その輪郭をなぞるように指を動かしていると、ふいにそれが生暖かく湿った感触に包まれる。

「・・・そんなにイヤですか?」
その答えは相変わらずの曖昧な笑みで。


自分の唇を撫でていた指を口内に咥えたガウリイは、ただ微笑みを浮かべるだけで。
その頑なな態度はゼロス征服欲を煽るもので、ガウリイの顎を掴んだ。

寄せられる唇。

唇が触れる直前、ゼロスが見たのはきつく目を閉じているガウリイだった。


end  2010.5.17掲載


ゼロガウはどうしてもシリアスになってしまいます。

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