しょうご農園

和卵便り 110号

20162月1

暖かかったり寒かったり、この頃の気候は極端で不安定です。異常気象の原因の一つは、人間が作り上げた文明。自然界では、私達は不自然な存在です。そんなことを想いながら、氷点下の朝、いつものようにコッコの世話をします。冷え症はかなり良くなり、薄着でもさほど苦になりません。変わっていく地球で、私の身体は歳を重ねながらも、整えられ強くなっている気がします。すべての始まりは自分の中から起きると信じたいですね。


ピヨ、群れ合流の影で!

ピヨは生後3カ月、全員が止まり木で寝るようになったので、50羽ずつに分けていた群れを一緒にしました。そして、夜の豆電球を撤去し、餌は朝1回になり、生活はコッコと変わりありません。勢ぞろいした群れに虚弱なピヨが1羽います。身体の大きさはみんなの半分で運動障害があります。これまでは一緒に暮らしていたけど、群れを合流してから強烈ないじめを受けたので、育すう舎に隔離しています。私達にまとわりつく小さなピヨに、一日でも長く命を全うさせてあげたいのです。



銀世界!

124日、日本列島に最強寒波。宮崎も大雪で交通は麻痺し、近くで断水被害がありました。翌朝は快晴。養鶏場でマイナス7度。移住からの11年間で最低気温です。前日の雪はそのまま残り、南国の銀世界。軽トラに初めて装着したタイヤチェーン。久しぶりの雪上を歩く感覚。猫のガトは毛布にくるんだ家で丸くなり、ロンとレオは大はしゃぎ。コッコとピヨは白い運動場に驚き、小屋から出てきません。清らかな冷たさと美しい風景。記憶に残る朝でした。



薪の貯金!

田んぼ横の伐採した木の太い部分を業者に搬出してもらった後、残った木は薪にしています。日陰にある大量の枝を、ワイヤーロープで束ねてユンボで吊るし、軽トラ荷台の上にぶら下げ、チェーンソーで3040pに玉切りします。このやり方で作業は楽々。タイヤがペチャンコになるくらい一杯になったら薪小屋へ運び、きれいに積み上げます。4坪の広さに高さ2mで、約30トン。ぎっしり詰まった薪は、我家の3年分の燃料に。お金じゃない貯金で心は豊かになりました!



雪の日にアツアツのお客様!

三重県からお客様を迎えました。3月に入籍予定のアツアツカップル。敏章君はアフリカで活動した協力隊OB。介護の仕事をしていた律子さんとは幼馴染。農業を始めるため準備中です。JICA広報誌に載った農園の記事を見て、はるばる訪ねてくれました。雪の日に鶏の世話や発酵飼料作りなどを体験し、和卵の美味しさにも感激の様子。短時間だったけど、未来設計図の参考になったようです。二人がつくりあげる夢の農園を楽しみにしていますよ。頑張れ!



私達の食糧

農産物輸出額が過去最高に。日本の高級農産物が、アジア諸国で増える富裕層に好評で、日本食ブームも要因。国内では人口減少と高齢化で需要は増加しないから、農業を守るためにも輸出は重要とのこと。一方、食料自給率(カロリーベース)は39%で横ばい。半分以上の食糧を海外に依存しながら、農産物を海外に輸出する状態を、「何かおかしい」と感じます。経済に支配される世界では仕方が無いのでしょうか。でも、「無理」に守られた豊かさは続かず、いつかは歪がでると思います。どうすればいいのか。私達、一人一人、考えて、行動しなくては!

 

 

@2007 Shogo Sasaki All right reserved