しょうご農園

和卵便り 118号

201610月1

暑さ寒さも彼岸まで。でも、秋分を過ぎても秋は遅い歩み。宮崎は蒸し暑い日が続き、また台風が接近するかも・・ 「もう、かんべんしてちょうだい!」、と思っても、こればかりは思い通りにいきません。開き直って、試練を有り難く受け入れたいけど、私のふところは小さい。せっかく育てた黄金色の稲を見ると、「無事に収穫できますように」と、カミサマへお願いしたくなるのでした!


初卵!

4月生まれの若鶏が卵を産み始めました。108羽の雌鶏グループで、産卵を開始したのは27羽。鶏冠が大きくなり顔の赤色が濃いコッコです。最初の産卵を迎えるコッコは身体の大きな変化で神経質になり、「クォオー、コッコッコ、コォー」と低い声でうろうろしながら、産む場所を探します。産卵箱で産むことを願いながら、少し離れて見守る毎日です。



台風16

1020日の未明、我が家の真上を台風16号が通り過ぎました。2時過ぎに暴風雨の音で目覚めましたが、どうすることもできずに迎えた朝、予想を超える被害が。農園への道に土砂崩れ3か所。1か所は土砂が道をふさぎ不通。養鶏場では大木4本が倒れ、サクラの運動場の電気柵を壊しました。そして、有水川は餌小屋まで1mの水位に達し、堰堤には大量の土石がたまり、水流の強さにぞっとします。

かなり被害は出たけど、おかげさまで農園の仲間は全員無事でした。でも、コッコの卵は少し減ってきました。そして、復旧作業では、相棒のユンボが大活躍。山間地での農園経営は楽しみも喜びもいっぱいですが、天災を自力で乗り越える備えと覚悟が必要です。天災に直面すると、けた外れの自然の力に自分の無力さを知り、謙虚な心になります。いつも忘れないでいたいですね。





稲作2016 その6〜稲刈り

台風16号は稲作にも被害を与えました。特に、自家用に栽培している「ハッピーヒル」の半分以上が風で倒れました。重たい稲穂で重心を高くしていたのです。9月29日、まだ葉っぱは青いけど稲刈り。倒れて重なっている稲を、和枝に列に整えてもらい、ゆっくりとバインダーを進めました。苦労してどうにか刈り取り終了。生育不十分の株が多く、どれくらいの収量になるか心配です。でも幸いに、ヒノヒカリともち米に影響は少なく、例年並みの出来栄えです。ご安心を!



「カミ」

 仏教伝来の前、それは1300年くらい前、日本人にとって「カミ」とは、超人間的な「威力があるもの」、「恐ろしいもの」であり、例えば雷、虎や狼、山などを指していました。そして人々は「カミ」に酒食を捧げて「マツリ」、「カミ」は代償として豊穣と安隠を与えていたのです(「神」大野晋著)。自然に恵まれた国で生きてきた日本人に、自然と生まれた文化でした。そして高度な文明を築いた現代でも、自然の脅威に対し、太古と同じ「カミ」の存在を感じます。

 

 

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