しょうご農園

和卵便り 123号

20173月1

このお便りは成田行きの飛行機の中で書いています。中米コスタリカでの出稼ぎからの帰りの道中です。JICA国際協力機構から依頼を受けて「ラテンアメリカ有機農業シンポジウム」での講演と現場視察、そして懐かしい友人と再会をしてきました。驚きと感激の8日間。今回は私の第二の故郷であるコスタリカでの出来事を紹介します。


親友はあったかい!

29年前、青年海外協力隊で活動した時からの親友と再会しました。私は25歳。理想を求め、同国の野菜生産地で有機農業の普及に挑みました。あの頃は不可能と言われた無謀な挑戦。彼らは私を信じて共に戦ってくれた仲間です。現在は中南米屈指の有機栽培農家。私が百姓になった理由の一つは、彼らから受けた刺激です。12年ぶりに抱き合い、互いの道のりをねぎらいました。



ドミニカからも友人が!

 コスタリカの後に赴任したドミニカ共和国での仲間が、シンポジウムに参加していました。まさかの再会にびっくり仰天。彼らに会うのは15年ぶり。私が農務省で開始した有機農業普及プロジェクトを続け、立派な成果を挙げていると教えてくれました。そして建設したボカシ肥料工場も稼働しているとのこと。気になっていただけに、心底ほっとしました。カリブの楽園に残した足あとは消えていなかった!



嬉し泣き

22年前、コスタリカの田舎で日本人青年がバイク事故で亡くなりました。私がリーダーを務めた有機農業プロジェクトのメンバーでした。彼は当時23歳。あまりにもつらい思い出です。彼と一緒に働いていた農民が、なんとシンポジウムに参加していたのです。あまりの驚きに言葉がありませんでした。あれから紆余曲折を経て、現在も有機栽培に取り組んでいると語ってくれました。心にささっていた刺がとれた思いです。ほんとうに、ほんとうによかった。



本場のマンゴー!

久しぶりのコスタリカで楽しみにしていたのが熱帯果物。大好物のマンゴーをたっぷりと食べてきました。1キロ近い有機栽培マンゴーを指で皮を剥いて丸かじり。甘くて香り高く、まさしく自然の恵み。残念ながら宮崎県の高級マンゴーが霞んでしまいます。本場の本物にはかないません。他にもパパイヤ、パイナップル、オレンジにスイカ。飢えを知らない豊かな南国には魅力がいっぱいです!



奇跡

 大げさかもしれませんが、このコスタリカ出張で奇跡を感じました。あまりにも嬉しい出来事が続いて起こったからです。これまで夢に向けて頑張ってきたご褒美でしょうか。自分がやってきたことが誰かの役に立っていること、その結果から新しい可能性が芽生えていること、そして自分の存在意義を感じることができました。生まれてきてよかったと思います。巡り会えたすべての皆さんに感謝です。ありがとう!

 

 

@2007 Shogo Sasaki All right reserved