しょうご農園

和卵便り 40号

20104月1

梅とコブシに続いてモモが咲き、今はさくらが満開です。この季節は冬を乗り越えた褒美。しとやかな安らぎを与えてくれます。鮮やかな花々と新芽を美しいと思えるのは、長い冬のおかげです。喜びや幸せを感じられるのは、苦難や悲しみのおかげなのと、一緒ですね。どのように感じるかは自分しだい。一度の人生、さまざまな人生、その価値を良く考えて、大切に経験したいものです。自分を支えてくれる健康とすべての皆様に感謝です。

祝、初卵!

コンスタンサ鶏舎の若いコッコが、3月7日、生後136日目で初卵を産みました。小さな卵にはエネルギーが凝縮していて、とても濃厚でおいしいです。その後、順調に卵は増えて、4月1日には産卵率が89%になっています。この群れは行儀が良く、ほとんどが産卵箱で卵を産んでくれます。これには大助かり。この調子で健康に成長してほしいですね!


春のご馳走、菜の花!

この季節、緑餌は黄色い花をつけた菜の花。冬の間、菜の花は鹿に食べられて心配しましたが、コッコの分はなんとか残ったようです。この時期になると山に新芽がたくさんあるので鹿は畑に来ません。おかげでコッコたちは春の味を毎日たっぷり食べています。春の味と色になってきた和卵はいかがですか? きっと皆様の元気の源になっていると思います。


お米作り 〜その1〜

新規就農から5年目、念願のお米つくりが出来るかもしれません。水田の購入手続きが成功すれば、です・・・ 農地購入には農地法の許可が必要で、面倒な審査があるのです。この水田は25年放棄されていて、カヤが広がり太い木が6本生えていました。許可取得のためには水田を耕作可能な状態にする必要があります。ここで相棒のユンボが大活躍。1600uの田に生えるカヤの根を掘り、木を伐根し、2段の小さな田を1枚にする土木仕事。秋の収穫を夢見て、楽しい開拓作業が続きます。


鶏肉の美味さの秘密は??

先日宮崎の有名地鶏と我が家のコッコの肉を食べ比べてみました。審査員はお世話になっているFさん夫婦。料理法は同じ条件で、ムネ、ササミ、モモ肉を塩で焼くだけ。その結果は? なんと、コッコの大勝利でした! ご夫婦の感想は、「肉の甘みと味、何でこんなに違うの?」

この味の違いの原因は? 品種では、コッコが一般的な卵肉の兼用種、一方、有名地鶏は県が開発した優良な肉専用種で、勝ち目はありません。やはり、自然養鶏の飼育方法と餌の違いが影響しているようです。しかし、最大の原因は飼育期間だと思います。有名地鶏は5ヶ月間、コッコは18ヶ月。年月で味の深みが生まれるのは、周知の事実です。

では、なぜブロイラー養鶏企業はもっと長期間飼育しないのでしょうか? その答えは簡単。餌代などのコストが高くなりすぎ、利益がでないからです。ちなみに、コッコ1羽が18ヶ月間食べる餌の材料代は約4千5百円。私たちの場合、卵の収益があるので肉の値段を1羽2000円にしています。生活に必要なぎりぎりの利益のためです。さらに、ゆったりした空間で飼育するのは、何万羽という大規模養鶏では面積的に不可能で、一般的な鶏肉は1ヶ月から2ヶ月間飼育した鶏です。

このようにして、私たちのような小規模零細の自然養鶏でしか生産できない、美味しい鶏肉が生まれるのでした。今回はあまりのうれしさで、自慢話になり失礼しました。とにかく、我らのコッコの勝利に、乾杯!!

 

 

@2007 Shogo Sasaki All right reserved