田中整体療院

トピックス(健康関連)

衣類の素材、及び衣類の締め付けの害について(2017.6.22.)

「パンツを脱ぐとなぜ体の不調が治るのか」川村一男著(1991年)
より以下に追加引用します。

◆実験は、食事、運動、睡眠時間などの生活条件を同一にして、天然繊維の下着、衣服の身を着た時と、合成繊維のみのときの血液成分、尿成分を比較した結果、合成繊維だけ着用した時は、次のような変化が起こった。
①血液の一時的なアルカリ性の急上昇が起こった
②血液中のカルシウムの量が減り、尿中に増加した
③血液中のビタミンCが減った
④血糖値が上がった
以上の変化に対し以下解説(あるいは追加情報)。

合成繊維を着用すると、体の中でカルシウム代謝が激しくなり、いくらカルシウム分を摂取しても、次から次へと体外へ出て行ってしまうということである(pHが上昇しているということは、体内の骨、歯などに含まれるカルシウムが静電気の刺激で、血液中に溶け込んだことになる)。だから、戦後生まれの子供達の骨が弱いというのは、運動をしない、甘いものばかり食べる、カルシウムを摂らないという以外に、合成繊維の衣類の中で育ったことも原因していると思われる。

静電気の刺激が皮膚に伝わると、自律神経が刺激され、体は緊張状態になり、副腎という臓器から分泌されるアドレナリンというホルモンの量が増える。このアドレナリンの作用で血糖値が上がり、これを正常に戻すために、副腎の副腎皮質というところからホルモンを分泌して正常状態に戻そうとする。このことによりビタミンCの消費が高まるという仕組みになっている。つまり、血糖値が上がると、疲れやすくなり、そのためにビタミンCの消費量が増えるというわけだ。

合成繊維の下着、衣服を着ると、3時間の着用で血糖値が10~15%上昇した。血糖値は普通90~100㎎/dlぐらい。それが、合成繊維を着ることによって120㎎/dlぐらいまで上昇するのだ。そして元の血糖値に戻す為天然繊維の下着に変えてから、2日間もかかった。

合成繊維を着た時と天然繊維を着た時のエネルギー消費量の比較をすると、これは大きな差が生じた。双方とも一定の運動をしながら、このときのエネルギー消費量を測定すると、合成繊維のほうが20%ぐらい多めのエネルギーを消費しているのだ。これは、合成繊維の発生する静電気に原因しているものと思われる。

◆最近のお母さんは、生まれた赤ん坊におむつカバーを着せるが、これも注意しないと合成繊維でできており、子供の成育上非常に悪影響を与える。まして、紙おむつと併用すると、実に体に悪い。静電気が起こることによって、カルシウムの量が減り、結果的に歯や骨が弱い子供になってしまうからだ。

◆おむつカバーでピタッと肌に密着させておけば確かにオシッコが漏れないが、漏れないということの裏返しで、蒸れるという現象が起こる。しかも、今は3回分吸収するという宣伝文句の紙おむつを使う人が多い。3回分を吸収するというと、今のお母さんは3回分替えなくてもいいものと思ってしまう。だが、3回分吸収したといっても、合成繊維のおむつカバーをしているため水分が蒸発しない。だから、3回分オシッコをした紙おむつを、絞ればオシッコが出てくるはずだ。これでは、オシッコの“温湿布”をしているのと同じ。それゆえ、紙おむつをしている赤ん坊の股間は、みんな赤く腫れあがっている(引用は省略しますが、蒸れている状況などにより、大人でも色々な害を被っている)。

◆下着の素材といえば、恐ろしい話がある。
昭和58年の初冬に静岡県掛川のレストランで爆発事故があった。そのとき、たまたま食事中だった立教大の女子学生が12人死亡するという悲惨な事故である。死因は、深部火傷であった。現場のレストランには、引率者の男性も居合わせたが、死亡したのは女子学生だけだった。男性は手足に深部裂傷を受けたものの、死亡者は出ていない。
そのわけは、女子学生が着ていた合成繊維の下着にあった。女子学生は、ナイロンのブラジャー、パンティ、スリップと、まさに手足を除けば、体のほとんどが合成繊維で包まれていた。これら、合成繊維は炎となって燃える前に“溶融”という現象を起こし、肌にビタリと貼りついて深部火傷を起こす。しかも、天然繊維と比べると熱に弱いという特性もある。つまり、死亡した女子学生たちは、直接炎に焼かれたのではなく、熱く溶けたアメのようになった“下着に焼かれた”ということだ。

◆ウエストをパンツで締め付けていると、男女を問わず肝臓障害、膵臓障害などを引き起こすことになる。また、女性の場合は、生理機能、更年期障害に影響を与える。

◆発汗には面白いメカニズムがある。「半側性発汗」といって、背骨を中心にして、圧が加わった反対側に汗をかく習性だ(例えば、右の腹を圧迫させると、左の腹が汗をかく。腹の前を圧迫すると、背中が汗をかく)。
このような発汗のメカニズムを考えると、パンティ、パンティストッキング、ガードル、ブラジャーなどでグルッと体を締めてしまうと、汗をかかなくなってしまう。
汗をかくことによって体温の上昇を防いでいるのだから、汗が出ないと血液が冷えない。そして、全ての熱が体内に蓄えられてしまうので、うつ熱状態となる。脳充血を起こして、日射病と同じ状態になってしまう。頭に熱が行くのだから、脳の血管が弱くなっている人だったら脳内出血を起こす。このときは、顔が赤くなって倒れる。
こういう状態になったら健康を維持できなくなってしまう。また、うつ熱病にならなくても、首筋から肩にかけて、あるいは背中などがこったり、痛くなる。そして、足は逆に貧血状態となる。動いているときはいいが、静かに座っている時に、こんな症状が出る。
OLにしても、午前中は気分よく動けるが、昼食を済ませて腹いっぱいになって、さあ午後から働くぞとオフィスに戻ったら気分が悪くなることが多いという。食べ過ぎで気持ちが悪なったと思い込んでしまうが、これは熱が頭にこもってしまったからだ。

◆よく寝冷えをするから子供に腹巻きをさせる母親がいる。また、大人になっても腹巻きをしないと寝られないという人がいる。だが、腹巻きほど「圧迫の害」があるものはない。

◆ガードルを外すだけでも肺活量が10%増えるので、ブラジャーとガードルを着けているときは、何も着けないときより肺活量が20%も減ることになる。
このように呼吸器運動が低下すると、いろいろと体に障害が起こってくる。例えば、安静呼吸のとき1分間に16回ぐらいの呼吸回数の人が、10%肺活量が減ることによって17~18回になる。呼吸回数が増えると、心臓も早く動く。これらは全てが筋肉運動だから、当然ながら疲労が早まる。

◆胸腹部を締め付ける下着は、食事の時に悪影響を与える。胃が圧迫されているから、胃に入ったものが下へ落ちていかず、いつまでも胃袋に残ってしまう。だから、胃がポコッと出るような体形になってしまう。また、胃を圧迫していると、食欲がなくなる。

  

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