デザートタイム
3
※ガウリイ女体化ネタです。苦手な方は読まないでね。
朝からテンションの高かったリナ達は、朝食を食べた後、これからの事を察して嫌がるガウリイを問答無用で街へと引っ張りだした。
さすがのガウリイも、はしゃぐ彼女達にはかなわない。
一連の事を見なかった事にして逃れようとしたゼルガディスだったが、自分だけ被害に遭ってたまるか、というガウリイにしっかり捕まってしまい、結局巻き込まれてしまった。
そしてリナ達が向かったのは、洋服店だった。
妥当ではあるのだが、最初に向かったコーナーに、早速ガウリイとゼルガディスは連れてこられたを後悔する。
「い、や、だ〜!」
「まあまあガウリイさん、そのまま、という訳にもいかないんですから」
拒否するガウリイにアメリアがなだめるように言う。
彼女達の前にあるのは……。
繊細なレースに、かわいいプリントの布地、そしてふんだんにあしらわれたリボン。
そう、今いるのはランジェリー売り場。色とりどりの商品とは反対に、色を失っていくガウリイの顔色。
そのガウリイの肩をポンポンとリナが叩いた。
「………、嫌な予感しかしないんだが…」
ニッコリ、と普段見せないような笑顔をされても、もちろん安心などできるはずもない。
「さあ〜、ガウリイ(さん)これを着けてみて」
プルプルと首を振っても、ガウリイに拒否権はなく追い詰められて行く。
思い思いのランジェリーを手に迫るリナとアメリア。
そして顔面蒼白のまま逃げ場を探すガウリイに、あからさまに視線を逸らし他人の振りをするゼルガディス。
ガタッ。
「あっ………」
ガウリイが背にあたる感触に振り返ると、そこにあるのは扉で。入り口ではなく、試着室の。
「嫌だ〜〜〜!!」
ガウリイの叫びが店内に響いた。
「こちらはいかがですか?」
「……はぁ」
最後の抵抗で、リナ達に選んで貰うのではなく、店員に選んで貰うようにしたガウリイは、今はされるがままになっている。
恨めしそうな視線を感じながら。
「せっかく似合う下着を選んであげよう、って思ってたのに〜」
「ねぇ、どうせならセクシー系にしたかったのに」
「…………」
隣で愚痴をこぼしている彼女らには気付かれないように、ゼルガディスはため息を漏らす。
彼女らの好奇心の対象が自分に向かないことには感謝するが、如何せんこのような場所にいることがゼルガディスには苦痛だった。
ガウリイには悪いが、早く観念して、さっさと服でも何でも決めて欲しいところだった。
「どちらにされますか?」
聞こえてきた声に、そろそろ決まるのかと思いゼルガディスは少し安堵する。
隣に居た女性陣がいそいそと試着室を覗きに行ったが、そこは放置した。
「……、えっと…、どっちでも…。わっ、リナなんだよ!!」
「いいじゃない、私が決めてあげるから」
「え〜〜〜っ……」
よほど今ガウリイの中でリナへの不信感が高まっているのか、すぐに不満を漏らす。
そしてリナに決められるぐらいなら、とガウリイ自身はいい案だと思い声を上げる。
「なあ、ゼルが選んでくれよ」
「「「…………」」」
暫く続いた沈黙の後に、店内いっぱいに声が響いた。
「アホか〜〜〜っっ!!」
「だ、だめよガウリイ!!」
「女の人が男の人に下着を選ばせるって……、不潔です!!」
いっせいに攻められたガウリイは、試着室の中で小さくなり、だって、だって、と呟いている。
怒鳴ってしまったことで他の客からの注目を集めてしまったゼルガディスは、とりあえずこの場から逃れることにした。
「俺は外で待ってるから」
そう言い残すと、足早に店外へと出て行った。
「あ、ひどっ……」
試着室から顔を覗かせたガウリイは、出て行くゼルガディスの背中に呟いたが、もちろんそれでゼルガディスが足を止めるはずも無く、閉まる扉を恨めしげに見つめるだけだった。
しかしその状況も長く続くはずも無く。
「じゃあ、遠慮なく着替えましょうか」
「全身コーディネートしましょうね」
いつの間にか店員は居なくなっり、満面の笑顔で自分の前に立つリナとアメリアに、ガウリイは肉食動物の前に放り出された草食動物の気分を味わった。
「……いやだ〜〜〜っ」
この後ガウリイが開放されるのは、本当に髪飾りから靴まで選んだ後だった。
つづく
デザートタイム
4
※ガウリイ女体化ネタです。苦手な方は読まないでね。
「…なぁ、ゼル」
店を出た後そのすぐそばの壁面に寄りかかり、通りを行く人を見るとはなしに見ていると、急に掛けられた声に、自分自身でもわかるほどにゼルガディスの肩が跳ねた。
「…案外早かったな、ガウリ、イ……」
自分の横に立つガウリイに視線を移したゼルガディスは、言葉に詰まった。
おそらく似合うものを着てくるだろう事も、そして美女になっているだろう事も分かっていたが、想像しただけのものと実際目で見るものは違う。
ガウリイであるということは分かるが、目の前にいるのは明らかに女性で、未視感さえおぼえる。
それが表情に出ていたのだろう。ガウリイが怪訝そうな顔をしている。
「ゼル、どうかしたか?」
その口調はゼルガディスの良く知るガウリイのもので、未視感はすぐに払拭された。
「いや、別に…」
素っ気の無いゼルガディスの回答に、ガウリイも「そっか」とだけ返すと早々に話を変えた。
「リナ達が、自分達の服も見てくるから先に宿に戻ってて、だと」
「……あいつら、こんなところで服買っても旅の邪魔になるだけなのに」
ゼルガディスがため息を漏らす。
どうも今日の女性陣はいつも以上にテンション高くはしゃいでいるようだ。
横ではその切っ掛けともいえるガウリイがゼルガディスの意見に賛同して頷いていた。
「じゃ、戻るか」
2人で歩いている時、ゼルガディスはつい漏らしてしまった。
「本当に、普通の女みたいだな」
小さな声で呟いたが、それはもちろんガウリイの耳にも入り、ガウリイが歩みを止めた。
それを、何か気に障ったからだと思ったゼルガディスは謝罪しようとガウリイの方を見たが、どうも様子がおかしい。
遠い目をして薄ら笑いを浮かべるガウリイなんてそうそう見られるものではない。
「ガウリイ……?」
今度はゼルガディスが怪訝な表情を浮べる番だった。
「ハハッ……、そりゃああいつらが持ってきた服、とても試着できる量じゃなかったし、ミニスカートとか握ってたし、店員の人に普通のいま皆が着てるような服下さい、って頼んだからな……」
「………、それは…、ご苦労さん」
自分が言った普通の女、という言葉をガウリイが普通の服の女、と解釈したらしいことはゼルガディスはすぐに理解し安堵しながらも、今度は労いの言葉をかけることになった。
そして言われてみれば確かに、今のガウリイの格好は道を歩いている女性達と変わりないことにゼルガディスは気づく。
丈の長いワンピースに淡い色のカーディガン、そして華奢なサンダルという出で立ちは街に何の問題も無く溶け込んでいる。
ガウリイは「…うん」とだけ答えて、ため息を付いた後肩を落としながらも歩き始めた。
宿に戻るころにはいつものガウリイに戻り、「あ〜、疲れた」と言いながら伸びをしている。
そのまま食堂の椅子に座りこんでいるガウリイに、ゼルガディスが手を差し出す。
「?」
「先に荷物だけでも部屋に持っていくから、貸せ」
荷物とはガウリイが店に着ていった服で、店で袋に入れてもらいずっと持ったままだった。
「い、いや、いいよ。俺が、持ってく」
他意無く言った言葉に過剰に反応するガウリイにゼルガディスが不信に思えば、その原因はすぐに分かった。
勢い良く立ち上がったガウリイがわずかに眉を寄せる。
「何か隠してないか?」
真顔で尋ねれば、返ってきたのは苦笑で。
「えっと、履きなれない靴だから……」
言われて視線を下に移せば、サンダルの紐が巻かれた足首が赤くなっている。
「こういうことは早く言え」
今日何度目かも分からないため息をついたゼルガディスに、ガウリイは「すまん」と小さく謝る。
「部屋に行けるか?」
そうゼルガディスが問いかければ、返ってきたのは笑顔で。
「ちょっと痛いだけだから大丈夫!!」
再びため息が漏れた。
結局、屋内だから大丈夫だろうと思い、ガウリイにサンダルは脱がせて2階の部屋へと上がらせた。
つづく
ブログ掲載時のデザートタイム3・4を纏めて掲載しました。
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