土の力を発揮させる

近代農業の現状

本来、植物が健やかに育つための土とは、単に岩石の風化物ではない。水や太陽エネルギーによって微生物や動植物などが、休むことなく働いて出来たものである。
「植物は無機質しか吸収しない。だから、その成長には化学肥料のみでよい。」この大きな誤りの考えから、化学肥料、農薬が使われてきた。その結果、病気や害虫が多発し連作障害、生産性の低下、品質の劣悪化が起こった。土壌の生物は死滅し、この為さらに農薬に頼る悪循環となってきた。
植物は、窒素、リン酸、カリウムを多量に必要とするため、土の中から早くなくなる。そこで、過リン酸石灰、硫安、塩化カリウムなどの化学肥料が作られ土に補給された。火山性の酸性土壌だった日本の畑をさらに酸性化させた。土が極度に酸性化すると、植物は育ちにくくなる。しかも、強酸性になると必須元素の多くは金属であるために、溶けやすくなり、土の下へと流亡する。中でも長期間耕作し続けた土壌から微量要素(鉄、マンガン、亜鉛、銅、ホウ素、モリブデン、塩素)が欠乏すると成分自体のバランスが崩れやすくなり、生育に影響を与える。また、根毛の発達を阻害し、微生物のエサと住みかも貧弱になる。 結果的に微生物からの分泌物が得られず、病害虫に対する抵抗力が衰え、農薬に頼らざるを得ないのが実情です。

悪い循環

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根に菌を持たない植物は、土壌微生物が土壌中の有機物を酸素によって消化、分解してくれるからこそ養分を吸収して成長してきた。微生物に食べ物と住みやすい環境さえ与えてやれば、昼夜を問わず活動する。微生物には、炭素源となる有機物が必要である。(窒素、リン酸、カリウムだけでは、土壌微生物が増える条件は整えられない)だから良質の肥料と土作りが重要である。土壌は固相、液相、気相の3つの相からなる。土の粒子や有機物からなる固相には、微生物は入り込めない。気相に住めるのは、糸状菌や放線菌の一部である。大半の微生物が生活し栄養分をとる場所は液相(土壌溶液)中である。微生物にとって水は極めて大切な生活条件である。

微生物が多く住み通気がよく適度な水分の生きた土に根が伸びてくると、無数の根毛が発達する。植物根は、炭水化物、アミノ酸、有機酸などを分泌していて根圏域に存在する微生物は、それらを求めて根に集まってくる。一方微生物の方もアミノ酸や核酸の塩基類をはじめ多種類のビタミン類を分泌していて、植物根へ供給している。ギブandテイクの関係である。
堆肥等を施した土の中には、沢山の生き物が住み、いつも土を耕している。根から排出される分泌物、小動物や微生物などの分泌物、カビの菌糸などが土の粒子を結びつけて団粒にする。土の団粒構造は大小の隙を持つ。この事が空気、水分の調整の役目を果たす。こうしたさまざまな形をした空隙には、細菌、放線菌、糸状菌などが共存し、さらに団粒化が進む。団粒化した土壌は軟らかく、通気性がよく、水はけと水持ちがよく、養分の供給力も高い。雨水を蓄え、日照りの時には水を作物に与える。冷夏でも土の中は温かく、酸素を取り込みやすい。そして、微生物の出す養分、放線菌などが放出する抗生物質やホルモン、ビタミン類のおかげで、病気や害虫に強い作物が出来る。
食物は本来、大自然の摂理のもとで健全な育成をするものなのです。作物が健全な育成をし、自然の生態系がバランスを保つのであれば、基本的には病害虫も問題とならない。また、作物が必要とする養分は、自然界に無限に存在し、土壌は本来それを植物に供給する力を備えているのだ。だから、我々のやるべき事は、化学肥料や農薬に頼るのではなく、この自然の力、特に土の力を発揮させる条件を整えてやることしか出来ない。有益な微生物を減らさず、多種類の微生物のバランスを保ち、それぞれが活発に働く条件を整えてやる事が土作りである。
不可欠なのは、良質な堆肥(広義での)が第一歩である。 春大根

安定した作物生産のためには、堆厩肥の施用は欠かせない。よい堆厩肥を施用すると、土の物理性・化学性・微生物性が改善され、作物の栽培しやすい環境が作られる。この様な目的のために有機資材を堆積し、微生物の働きによって分解させることを堆肥化という。 堆肥化の目的


・ 有機物の炭素率を10~20程度にすることにより、施用後の急激な分解や、
  作物の窒素飢餓から守る。
・ 有機物に含まれる作物に有害な成分をあらかじめ分解し、障害を未然に防ぐ。
・ 有機物中の有害微生物や雑草の種子を高熱によって殺す。
・ 汚物感(臭い等)をなくすことにより、何処にでも安心して使用できるようにする。 注)近年材料が多様化してきて、炭素率の数値で一概に判断出来なくなってきている。たとえば、オガクズや樹皮を家畜の糞尿に混合すると、木質成分の分解が遅いのに、糞尿の分解の方が早いため、一時的に硝酸イオンが蓄積する。糞尿の量を多くすれば一時的に、炭素率20ぐらいには簡単に出来る。しかし、現実は未熟な為、施用すると窒素飢餓、有害成分の生成がみられ又、硝酸性窒素の地下水汚染等を招く。

上記は全て未熟有機物が土壌に施用されたときに起こる害であり、これらの障害の要因を、微生物の働きによって分解し、除去してやることが堆肥化の目的である。 成分的には、窒素の大部分が微生物の菌体またはその遺体として、炭素の大部分は菌体又は腐植として存在している物。この腐熟過程で、最適の条件となったものを完熟と言われ、この状態になってはじめて良質な堆肥と言える。 春キャベツ

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