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心配のないめまい?危険なめまい?(2017.02.01.)
(概略のまとめです。詳細は参考書籍などでご確認ください)
めまいの発作の時はとてもつらいものですが、めまいの約8割は、2~3日安静にしていれば症状は落ち着きます。ただ、めまいの中には生命に関わる深刻なものもあるので、
◆生命の心配がない“めまい”なのか?
◆危険な“めまい”なのか?
神経症状や眼球の動きなどをチェックして、どちらなのかを判断することが大切です。
めまいは、
◆グルグル目が回るような「回転性のめまい」
◆それ以外のふらつくような「非回転性のめまい」
に大きく分けられます。大雑把に言うと、めまいの約6割は「回転性のめまい」で、残りの約4割は「非回転性のめまい」です(約6割を占める回転性めまいのうちの約1割弱に、小脳出血や脳幹出血によるめまいがあり、全体の残り約4割を占める非回転性めまいのうちの約1割は、危険なめまいであるとされています。つまり、めまいを感じた人の10人に1人ほどが危険なめまいといえます)。
「回転性のめまい」のほとんどは内耳の異常によるもので、生命の心配がない安全なめまいです。
ただし、「回転性のめまい」のなかにも危険なめまいがあります。それは小脳や脳幹の出血によるめまいで、この場合、グルグル回るめまいを覚えます。
ちなみに、回転性のめまいが危険なものかそうでないかを見分けることは、それほど難しくありません。
めまいが起こっているときの患者さんの眼球を見ればわかります。患者さん本人が自分の眼球を確認するのは難しいので、周囲にいる人がチェックしてあげてください。
◆眼球が縦に動いていたら小脳出血
◆右回りや左回りに動いていたら脳幹出血
が疑われます。これら以外のグルグル回る回転性のめまいであれば、大きな心配はいりません。
一方、「非回転性のめまい」のなかには、ホルモン異常や自律神経症状など怖くないめまいもありますが、意識を失う、ふるえやしびれがある、マヒがあるなどの神経症状と一緒にふらつきが起こった場合、脳の異常が原因の危険な中枢性のめまいです。すぐに救急車を呼んで脳神経外科や神経内科を受診してください。
【補足①】以下の神経症状を伴う非回転性のめまいは危険!
□顔面にマヒがある
□ろれつが回らない
□しわがれ声
□手足をスムーズに動かせない
□ふるえがある
【補足②】めまいが起こったときは一緒にいる人がココをチェック!
□意識の有無を確認する
呼びかけて、その応答で「意識があるか」「ろれつは回っているか」
「声のかすれはないか」などをチェック。
□外傷の有無を確認する
倒れた時にケガをしていないか、頭を打っていないかなどをチェック
□神経症状の有無を確認する
補足①の症状がないかチェック
□起き上がれるかを確認する
□おう吐の有無を確認する
□手足にマヒがある場合は、マヒしている場所を確認する
以上を正確に医師に伝えることが、その後の経過の決め手になります
(脳梗塞の前症状サインのこともある為)。
【補足③】めまいの原因を推測(目安)
(1)フローチャート[1][2][3]
(2)聴力障害のないめまいの原因を持続時間で推測
(原因分類に最も有効な質問は持続時間)
短時間・間欠的(数分以内)ならば、
・頭位変化で起きるとき【良性発作性頭位めまい症】
・起立時なら【起立性低血圧(消化管出血)】
・誘因なしなら【パニック障害】など。
持続性(数時間以上)ならば、
・頭位変化で起きるとき【前庭神経炎】
・起立時なら【脳血管障害】
・誘因なしなら【うつ病・複合型感覚障害】など
と推測できる。
*耳鳴り、耳閉感、難聴などの聴力障害を伴うめまいは、メニエール病、突発
性難聴、外リンパ瘻、聴神経腫瘍などを鑑別する。
(3)自律神経症状の有無で推測する
吐き気やおう吐、顔面蒼白、冷や汗、動悸などの自律神経症状があるかどう
かによって、大雑把にめまいの原因を推測できます。こうした自律神経症状
がほとんど起きないのは、聴神経腫瘍や良性発作性頭位めまい症などです
(良性発作性頭位めまい症で吐き気が起きたとしても軽度)。
これに対して、必ずと言ってよいほど自律神経症状を伴うのが、メニエール
病、前庭神経炎などです。また、突発性難聴や内耳炎でも、自律神経症状は
起こりやすいものです。
一方、脳梗塞や脳出血、脳腫瘍など脳の病気によるめまいの場合でも、吐き
気やおう吐などの自律神経症状が起こりますが、脳の病気では、補足①のよ
うな神経症状が一緒に現れますので、耳の病気との鑑別は比較的容易です
(脳の疾患では、耳鳴りや難聴などの蝸牛症状が同時に現れることは、ほと
んどありません。耳鳴り、難聴は末梢性のめまいを示唆し、脳血管障害では
出現しにくいのです。但し、聴神経腫瘍、一過性脳虚血発作等で、同時出現
することがあります。他、めまいと耳鳴り、難聴がセットになって起こりや
すい病気は、更年期障害、自律神経失調症などがあります。また、糖尿病、
高血圧、高脂血症などの生活習慣病によって、平衡感覚と聴覚に乱れを生じ
る場合もあります)。
【補足④】患者さんの顔を見てわかること
・顔色が青白い人、耳たぶが白い人は鉄欠乏性貧血が疑われ、それによるめ
まいが考えられます。
・中年男性によく見られる赤ら顔は、高血圧や多血症によるめまいなどが疑
われます。
・顔の筋肉がピクピクと痙攣したり、どちらかのまぶたが開かない、唇がど
ちらかにゆがんでいるなどの症状がある場合は、中枢の異常が疑われるの
で、脳神経外科や神経内科を受診する必要があります。
【補足⑤】患者さんにやってもらってわかること
これは自宅でもできるので、めまいに悩まされていて、まだ病院に行ったこ
とがないという方は、ご自身でチェックしてみてもいいでしょう(チェック
するときは、適宜転倒してケガなどしないように注意ください)。
異常が確認されたら、すぐに耳鼻科や神経内科、脳神経外科を受診下さい。
●注視眼振テスト
脳幹や小脳の異常を発見するのに有効。患者さんに椅子に座ってもらい、ペンや指を50㎝ぐらい離して目の前に示し、等速度で前後左右にゆっくりと動かします。患者さんには、頭を動かさずに目だけで目標物の動きを追いかけてもらいます。正常であれば、指やペンの動きと同じスピードで目をスムーズに動かすことができますが、平衡機能に障害があると目の動きがぎこちなく揺れ、目標物を等速度で追うことができなくなります。眼振の方向や速さによって、どの部分に障害があるのかおよその見当がつきます。
●マンテスト
平衡機能(深部感覚)、障害側の推定(転倒側の内耳~前庭神経~小脳の障害)などが可能。開眼・閉眼で、両足を一直線上に揃えて立ち(できない方は、準継ぎ足立ち)、ふらつきを調べる。内耳に障害がある場合、左右のどちらかに姿勢が傾きます。左に傾いた場合は左の内耳が、右に傾いた場合は右の内耳が障害されていると判断されます。10秒ほど立っていられるなら、平衡機能は正常と判断できます。目を閉じると数秒も姿勢を維持できないよう場合は、内耳や脊髄の障害が疑われます。また、開眼でも閉眼でも共に強いふらつきがある場合は、脳の障害が疑われます。なお、高齢者でやる場合、異常がないにもかかわらず陽性(つまり偽陽性)となってしまう場合も多いので注意が必要。
●バレー徴候テスト[参照サイト1][参照サイト2]
錐体路障害があるかをみる。
1:両手を前に伸ばして指を付け、手のひらを上にむけてもらう。
2:両目を閉じてもらい、そのまま手を下ろさないように伝え、10秒程観察する。
健常な人なら姿勢を維持できるが、錐体路に障害がある場合、腕が回内しながら下降してくる(錐体路障害=大脳皮質から内包、脳幹、脊髄を経て脊髄前角細胞に至る経路のどこかにある障害)。
なお、上肢のバレー徴候は錐体路障害だけでなく、深部感覚の異常やヒステリー性の麻痺によっても出現する。
ただ、錐体路障害の場合はゆっくりと回内しながら下降するのに対し、ヒステリー性の場合はパタンと急速に落下することがある。
●足踏み検査
平衡障害の有無・程度の把握、患側の推定。
閉眼起立姿勢のまま、その場所で50回程度足踏みをします。
内耳性のめまいがある人の多くは、異常がある側の方に立っている位置がずれていきますが、よろけることはありません。
脳に異常がある場合は、前後左右にふらついたり、足踏みのリズムが乱れたりします(よろけたり、後方に移動したりする場合には小脳性のめまいが疑われます)。
●舌を出す
健康体であるならば、舌はまっすぐに伸びます。ところが、そうはならず一方へ多少曲がってしまう場合(悪い側へ偏位)、脳に何らかの障害、例えば軽い脳血栓を起こしていることも十分に考えられます。このような場合には、次のいくつかのチェックを、あわせて行ってみる必要があります。
◇唇の両端(口角)のどちらかが垂れていませんか?
◇鼻から口角にかけての溝が、一方の溝が伸びきっているとか、片一方が深く刻
まれているのにもう一方がツルンとしていませんか?
もし、舌の曲がりとともに、このような左右不均衡が現れているようなら、軽い脳血栓の疑いがかなり強いと言えます。すぐに脳神経外科や神経内科を受診しましょう(脳出血、脳梗塞、脳腫瘍などの脳の病気により、迷走神経のマヒが起ると、口蓋垂(のどちんこ)も左右どちらかの側に引っぱられて偏位する)。
【補足⑥】めまいの半数以上を占める“メニエール病”
吐き気やおう吐を伴う、激しい回転性のめまいのほか、耳鳴り、難聴なども
あるつらいめまいです。メニエール病は、ウイルス性の内耳炎など原因がは
っきりした内リンパ水腫を除外した「突発性内リンパ水腫」によるめまいと
定義されるようになっています。突発性という言葉が示す通り、基礎疾患が
なく、これといった原因が特定できない内耳の水腫(水ぶくれ)によってめ
まいが起こります。
メニエール病は、激しい回転性のめまいを何度も繰り返します。めまいの間
隔は個人差が大きく、一日に数回の人もいれば、数週間、数ヶ月に一回、な
かには数年胃一回など頻度の少ない人もいます。生命に危険のないめまいで
はありますが、受診が遅れると聴覚の異常が戻りにくくなるので、適切な治
療を受けることが大切です。
*以下「体内の過剰な水分が恐ろしい病気を招いている」(笠井良純著)
からの引用
メニエール病の原因は、内耳のリンパ液の代謝異常。なぜその代謝異常が起
こるか、その大半の原因は水分の過剰な摂取にある。下水管のような役割を
担っているリンパ液が大量に増加して、内耳のリンパ液の不安定化を起こ
し、左右の内耳のリンパ液の水位差を生みます。この不自然な左右差によっ
て強烈なめまいを起こすのです。
またメニエール病の人の多くは、消化管(胃腸)に水分が停滞しており、ま
るで台風直後の街中のように水没した状態といえます。こういった人は乗り
物酔いもしやすくなります。少しの揺れで、胃にある過剰な水分を簡単に吐
くようになってしまうのです。
【補足⑦】頭の位置を変えると起こる“良性発作性頭位めまい症”
メニエール病とともに、めまいの原因の中でも特に多く、内耳性のめまいの
6~7割を占めていると言われています。特に中高年女性に多く見られます
が、最近では若い年代や男性にも増えています。耳石が剥がれ落ちたり、半
規管内のリンパ液の循環が悪かったりして、平衡機能に関する入力システム
が正常に作動しないために生じます。
このめまいは、特定の頭位変化(頭の動かし方)をした時に発症します。グ
ルグル回るような回転性のものと、フワフワするような非回転性のもの、両
方があり、朝、布団から起き上がろうとした時、寝返りをうった時、しゃが
みこんだ時など、発作を起こす体勢は人によってそれぞれ異なります。持続
時間はそれほど長くなく、数秒から長くても数分程度です。吐き気やおう吐
を伴うこともありますが、聴力の異常は見られません。
【補足⑧】加齢とともに増える高齢者のめまいの特徴
高齢者の場合は、グルグル回るような回転性めまいよりも、フラフラする非
回転性めまいが多くなります。これは、入力システムの機能の低下が原因と
して挙げられます。また、複数の薬を飲んでいる場合もあるので、薬の副作
用の心配もあります。高齢者のめまいに効果的なのは、脳の血流改善です。
脳の血流をよくするには、例えば、
〇クロス・クロール(ブレインジム)
〇黒豆
〇オメガ3系脂肪酸
などがあります。
【補足⑨】薬の副作用によることも
薬の中には、耳石の再生を阻害するものがあり、薬の副作用によってめまい
が起こっているケースがあります。
【補足⑩】糖尿病がめまいのリスク要因に!?
高血糖状態が続くことで内耳の細い血管が障害されてしまうと、内リンパ液
の循環が乱れてしまうリスクが高くなります。つまり、高血糖状態はめまい
発症に少なからぬ影響を与えている思われます。
【補足⑪】帯状疱疹ウイルスが原因のことも
帯状疱疹ウイルスが平衡感覚を司る前庭神経や、聴覚を司る蝸牛神経に働き
かけると、めまい・耳鳴りが現れます。また、脳神経の三叉神経や顔面神経
で再活性化した場合も、片頭痛や顔面神経麻痺に伴って、めまい・耳鳴りが
併発する可能性があります。
【補足⑫】歯の噛み癖が原因のことも
口を自然に閉じたときに、上下の歯が軽く嚙み合う人と、僅かに隙間が開く
人がいます(後者が正常)。歯が噛み合う人は、顔の筋肉の緊張から交感神
経が刺激され血流を悪くする恐れがあります。この筋肉の緊張と血流の障害
が、めまい、耳鳴り、頭痛などいろいろな不快症状の原因となります。
(参考書籍)
・最新めまい耳鳴り難聴(小川郁著)2006年
・最新頭痛耳鳴りめまい難聴を治す本(清水俊彦著)2009年
★めまい専門医が教えるめまりをスッキリ消す本(二木隆著)2013年
・めまい耳鳴りをすっきり治すコツがわかる本(清水俊彦著)2013年
・めざせ!外来診療の達人(生坂政臣著)2006年
・病気のサインを見逃さない 一分間健康診断(石川恭三著)2009年
・病気の西院に素早く気づき病気は自分で治す(石原結實著)2013年