トピックス(健康関連)
放射線被曝を減らすには?(2018.4.22.作成)(2020.01.27.更新)
3.≪詳細版≫【放射線被曝を減らす具体的な対策】
はじめに防災の話しを少しします。
原発や核施設は、実は再稼働していなくても、燃料プールに使用済み核燃料棒があ
る限り危険に晒される可能性があります。つまり、いつどこで災害に巻き込まれる
とも限らない環境下で生活してます。
ですから、例えば、山村武彦氏のサイト(防災対策・防災心理学)で事前学習して
おくと、命拾いする確率がぐんと高まります(書籍は、様々なバイアスの話し、エ
ッセンスを凝縮した「心の防災袋」などが書かれている「新・人は皆「自分だけは死なない」と思っている」が大変参考になります)。
ここから本題ですが、結局のところ、世界中にある原子力発電所から大気にも海にも放射性物質が垂れ流されているので、福島原発事故関係なく、対策が必要な時代に生きています(正確なことが把握できない実情の中にあっては、安全マージンをより多く取るために自己防衛するしかありません)。
ですから、長く続けられることを前提に、あまり費用のかからない、できるだけ簡単なものを選定して書いていきます。ご自分の住んでいるエリアの状況に応じて取捨選択されてください(最初から完璧を目指そうとするとストレスになるだけですから、できることから実行することをおススメします)。
*いずれの対策も、極力放射性物質を含まないものを選択購入する、という前提で
記載しています。輸入品を購入される場合、農薬だけでなく原発世界地図等も
考慮ください。
*現在、外部被曝よりもはるかに内部被爆の方が影響が大きいので、例えば「ここ
は関西なので被曝することはないから安全だ」という理屈は成り立ちません。
チェルノブイリでも「離れている地域で食べ物を気にせずに食べていた人」と、
「被曝の激しい所だったので食べ物に気をつけていた人」では、「遠くで気にせ
ず食べていた人」の方が被害が大きかったそうです(ちなみに、南九州のスーパ
ーを見て回ったら、米からカット野菜から魚まで東北・北関東のものが驚くほど
販売されていました。値下げもされていませんでした)。
若い世代は「外部被曝」も避けるべきですが、特に「内部被爆」を中心に対策を
しなければならないでしょう。
そう考えると特定臓器に集めにくく、排泄されやすい「自然放射性物質」は大き
な問題ではなく、集められて排泄されにくい「人工放射性物質」こそが問題にな
ります。
*玄米など有効と言われているものでも、問題(例えば[1][2])を抱えだして
いるものは除外しています(安全な玄米が手に入る方は、後述の酵素玄米食か
参考書籍①④㉑などをご覧下さい)。なお、体質や体調により、合わないものも
あるかもしれません。少しでも変だと感じたらすぐに中止し、医師の診察をうけ
てください。
*マイクロホットスポット対応は、必要に応じてお調べください。
*日本で放射線と言えば、地上1m付近のγ線しか問題にしてないですし、「検出
なし(N.D.)」だから安心できるかと思いきや、検出下限値を引き上げていたり
するので、参考にならない多数の情報があるように思います。少しでも疑問に思
ったものはバッサリ切り捨てています。
◆外部被曝対策
土の中に放射性物質がある場合、人間は靴を履いているので、α線は人体に届き
ません。しかし、β線、γ線の影響は受けますので、除染するか、距離を取るし
かありません。
大気からの影響は、ここの⑤の状況から、まずは可能な限り雨に濡れないよう
にした方がよいのは言うまでもありません。
◆内部被曝対策
放射線から身体を守る根幹は、
A.放射性物質をできるだけ取り込まない
B.取り込んだものを吸収させない、早く排泄させる
C.免疫力を高める-1(放射線で体内に生じた活性酸素を除去する)
D.免疫力を高める-2(腸内を良い状態に保つ)
E.免疫力を高める-3(食・生活習慣、環境因子の適正化)
です。以下それぞれについて具体的な有効策を記述していきます(効果が重複し
ているものもあり、大雑把な振り分けになっています)。
<★★★の色の違いの意味>
**************************************************************
福島原発事故後、数年経過していて、東京在住で何となく不調を抱えている人をモデルにして、いずれも最重要事項ですが、
★★★=事故前でも実施しておくべき基本事項で、事故後なら必須の実施事項
★★★=知っていてもその本質的な所までは知らなかったり、関心の風化などに
より軽視されている事項
**************************************************************
≪A.放射性物質を取り込まない≫
これを完全達成するのは難しい環境下に生きていますが、口・気道・皮膚経由で
体内に入れないことが一番の対策です。
★★★1.浄水器設置
体の60~80%は水なので、汚染物質から身を守る基本は、安全な水の確保。
水道水中の放射性物質は、浄水場で活性炭とゼオライトによって取り除かれて
いるところは、トリチウムを除いて心配はなくなっています(参考書籍⑧)。
しかし、使用量が激増している超有毒なネオニコチノイド系農薬や硝酸体窒素
など様々なものに汚染されている為、原水の汚染が進んでいる地域では、浄水
器が必要になってきています(逆浸透膜や中空糸膜は不適切なので、活性炭と
ゼオライトを用いた商品やこちらを自作するとよいと思います)。
ところで、ドリス・Jラップ女史(ニューヨーク州立大学臨床小児科助教、医
学博士)は「お湯に含まれる汚染物質の20~90%は、入浴中及びシャワー中
に皮膚を通して、または湯気を吸い込むことで、体内に吸収される」と述べて
います。従って、トリチウムまで含めて完全対策しようとすると、安全な地域
から水を買う、という非現実的な方法しか思いつきません。
そこで妥協案としては、飲み水分だけ取り寄せ、あるいは上述の浄水器で対応
して、足りない分は他の対策でカバーするよりないかと思います。
*水の取り寄せは、マイクロプラスチックの問題[1][2][3]、加熱処理
の問題[1][2]、環境ホルモンの問題などがあるので、入念なリサーチが
必要です。
★★★2.被曝エリアの山の幸・海の幸は、基本的に摂らない
とりわけ川魚、山菜、キノコ、野草、ジビエは要注意です(ジビエは、農林
水産省が学校給食にまでの利用拡大を加速中)。
ちなみに、食品全体からのセシウム137経口摂取の約3割がキノコ類からの摂
取と報告されています(チェルノブイリ事故後の国内キノコ類調査結果)。
おそらく意図的に汚染度が明らかにされていないストロンチウムは骨に蓄積し
ていくので、小魚や煮干しにも気をつけて下さい(千島海流、黒潮の流れから
汚染エリアを推測可能ですが、この結果[1][2]からすると既にアウトかも
しれません)。
なお、ここのシミュレーションにある通り、放射性物質の摂取は避けられなく
なりつつありますので、次項Bの如何に吸収させない・排泄させるか、つまり
食べ方、一緒に食べるものなどが重要になってきます)。
*食べ物全体のおおよその傾向把握は、例えば、参考書籍⑲等をご覧ください
(但し、セシウムγ線だけの結果に基づくものなので、「検出なし」だからと
いって安心できるわけではありません)。
*自然のサプリメント、乾物の備蓄
海洋汚染の広がりから、海産物を備蓄し始めた方がいいのかもしれません。
そして、今から使いこなせるようにしておくと、きっと役立つと思います。
簡単にですが、価格や選び方などについて調べた一覧表はこちらです。
なお、自作できますが、ソーラー・フード・ドライヤーで効率的に自分で
乾燥させることも可能です。
★★★3.穀物もきちんと選び、食べ方にも配慮する
生物は子孫を残すために惜しみなく養分を種子に与えるため、コメの胚芽、麦
の麦芽、モミの部分などの汚染が高くなってしまいます。
例えば、コメでは約6割の汚染が胚芽に集められますので、汚染の可能性のあ
るコメは玄米で食べないほうがいい状況です(それだけで汚染値を6割下げら
れます。研いで流すと更に減り、更に水を加えて炊くので、食べる時点では
キログラム辺りのセシウムレベルはもっと減ります)。
上述の調理法の差から推測されますが、コメより小麦からの摂取量の方が高く
なる可能性があります。農薬・ポストハーベストの問題などから国産小麦を選
択される場合、少なくとも生産地に注意を払う必要があります(小麦産地)。
大麦は特に汚染の高い麦芽部分が使われるので、ビール、麦茶なども注意が
必要です(大麦の主要産地・大麦の用途)。
★★★4.できるだけ自炊をする
食材・調味料・油の質の確認を取りようがないので、外食は控えましょう。
最低限、本物の味噌、本物の醤油、本物の塩は、いいものを調達。
食材を選べなくても、例えば、肉・魚は“塩茹で”でセシウム70%OFF!
他にそんな方法がないか探してみて下さい。但し、栄養損失分に配慮!。
★★★5.雨に濡れないようにする
ここの⑤にある通り、全国どこでも放射性物質が降りてくるので、特に雨の日
はお気を付けください。
★★★6.就寝時だけでも空気清浄機を使用する(機種は厳密に選定すること)
例えば、セシウムボール[1][2][3]。
ボール1個の吸引でも、生涯に亘って健康上のリスクを負うことになります。
ですので、肺に取り込まれるのを少しでも減らす為の措置です。
空気清浄機は、二次汚染の問題があるイオンを外に飛ばす高級機ではなく、
HEPAフィルターと活性炭で、空気をきれいにするタイプ(例えば、こちら)
が放射能対策には適しています(HEPAは、第二次世界大戦中に軍事研究で放
射性物質を吸い込まないように開発されたフィルター)。
外出時の対策は、“花粉症用マスク”で十分です([1][2][3][4][5]
[6])。食べ物と比較したとき呼吸からの摂取は実感しにくいのですが、私
たちが体内に入れる最大のものは「呼吸」です。飲食物で体内に摂取する「重
さ」の5.5倍にもなります。ですから、最低でも乾燥した日はマスクをした方
がよいでしょう。
ちなみに、高性能の防護マスク(N95)、少し安価な防塵マスク(DS2)な
どもありますが、こうしたマスクを使う人は往々にして繰り返し使用してしま
うことが多いようですし、なんにせよ息苦しい状態で過ごすことのデメリット
を考えると、個人的には薦められません(セシウムボールが浮遊している地域
に出張などで行かれる場合、一時的な対策としてはありだと思います)。
*体力が低下している時、空気中を漂っているカビが病気の原因になりえます
([1][2])。空気清浄清浄器設置で一石二鳥の効果が得られます。
★★★7.帰宅したら、手を洗う
軽視されがちながら、効果が高いのは「手洗い」です。
なぜなら、汚染物質のすべてに対して、私たちの身体の中で最も媒介しやすい
のは手だからです。手から口の中に、汚染物質が移ってしまうこともしばしば
です。
★★★8.こまめに掃除をする
家の中で一番線量が高いのは、窓の付近です。ですから、カーテンはこまめに
洗いましょう。窓の次に放射性物質が溜まりやすいのは、人が出入りする玄関
と居間です。こまめに拭き掃除(基本、水拭き)して下さい。靴も洗った方が
よく、洗えなければ、靴底の水拭きを。詳しくは、こちらをご覧ください。
ちなみに、特に被曝エリアの海外沿いは注意が必要かもしれません。
なぜなら、イギリスのセラフィールドの使用済み核燃料再処理工場から流れ出
したプルトニウムが海藻に付着し、それが浜に打ち上げられて乾燥し、地域の
人の家の中に入ってきていた事例があるからです(その地域の家では掃除機の
ホコリの中からもプルトニウムが検出されていました)。
なお、今回の事故がなかったとしても、例えば、六ヶ所村の再処理工場は、
一日で、通常の原発1年分の放射性物質を放出します。色々な要因で海から陸
に上がっていくルートがあることも頭の片隅に置いておく必要があります。
≪B.取り込んだものを吸収させない、早く排泄させる≫
自然治癒過程の中でも、排泄が最も優先される働きとなります。排泄が上手く出
来ていない方は、いくら良い栄養などを摂取しても体内に吸収されず、身体に効
果を出すことはできません。ですので、まずは便秘、乏尿、汗をかけない状態に
ならないようにすることが基本です(基本ではありますが、ここがおろそかにな
っている方が多く見受けられます。ですので、この項目Bは、人によっては最も
努力を要するかもしれません)。
★★★1.よい通じを維持する
体にカリウムを蓄えておくとセシウムを排出しやすいので、まずは特にカリ
ウムが多い旬の野菜を食べるようにしましょう。
また、水分摂取不足にならないようにしましょう(意外に過剰摂取の方もい
るので適量摂取を心がけ下さい)。こちら[1][2][3]もご覧下さい。
*重度の方は「煮あずき断食」が著効を示す場合もあります。
一日10分の「ZEN呼吸法」も可能性があります。
★★★2.同族ミネラルの摂取で吸収阻害
放射性物質セシウム134・137の吸収を防ぐ同族元素はカリウム、放射性物質
ストロンチウム90はカルシウムです。
カリウムとカルシウムを多く含む食材を摂れば、セシウム・ストロンチウムを
摂っても、吸収が邪魔されます(ヨウ素剤を飲んで甲状腺ガンを防ぐのと同じ
効果を期待できます)。
具体的にカリウムは、非精製食品を食べていれば不足しません。
カルシウムは、豆類[1][2]で摂ります(一緒にマグネシウムを摂らないと
人体はカルシウムをうまく利用できません。しかし、豆類にはいずれも入って
います。ちなみに、マグネシウムを多く含む食品は、豆類以外では、青菜類、
ソバなど未精製の穀物、それに海藻類などです)。
★3.エプソムソルト入浴で血行促進&排毒
エプソムソルトの最大の治療効果は、喘息、関節炎、神経炎症等を改善すると
いいます(風呂釜を痛める成分は入ってないので、追い炊き可能とのこと)。
海水の重要なミネラル成分のエプソムソルト(硫酸マグネシウム)浴は、芯か
ら体を温め、血行を促進し保湿作用もあります。
40~42℃のお湯(150~200リットル)にエプソムソルト(商品例1・2)、
重曹、クエン酸の3種類を等量混ぜたものを1/2カップ浴槽に入れます(エプソ
ムソルトだけでもいい可能性あり)。
10~20分の入浴でじわっと汗が出てきます(20分以上はNG)。湯上り時は
軽くシャワーを浴びて流します。毎日入ってもよいですが、1週間に1~2回で
十分です。
血行促進に加え、皮膚から取り込まれたマグネシウムや硫黄は、抗酸化作用と
して働くことが期待されます。放射能被曝にも有効で、だるさを感じたり、疲
労感があるときにも効果があります。
但し、糖尿病や心臓病患者に高温入浴(40度以上)は危険です。また、この入
浴で皮膚にかゆみなどの変化が現れる人は中止して下さい(商品例2の主成分
は塩化マグネシウムなのでかゆみは出にくい。治療効果の差は不明ですが、風
呂釜にはより優しい商品です)。
★★★4.一日1個、本物の梅干しでペクチンを摂る
ペクチンは、鉛、カドミウム、水銀などの重金属に加え、放射性物質を吸着し
排出します。抗酸化物質に似た作用を持つことも実証されています。
梅のペクチン量は柑橘類の1/10程度なので、一日1個の天日干しした梅干しに
は、何らかの相乗作用によって柑橘類並みの効果があると考えらえています。
その一つは、梅干しを食べた時に大量に出る唾液に含まれる酵素カタラーゼで
す。これは「活性酸素」の一つ“過酸化水素”を分解、毒性を消してしまう作用
があります(あらゆる食品の中で、唾液の分泌速度が一番早いのは梅干しです
が、唾液には、分泌速度が速いほど“含まれる酵素濃度も濃い”性質がありま
す)。他にも未知の物質が存在し、ペクチンとの相乗効果があるかもしれませ
ん(もちろん自作した方が安上がりですが、本物の梅は、例えば、こちら)。
腎臓にトラブルを抱えていなければ、リンゴ、更に柑橘類のペクチンの方が、
高い効果を得られます。農薬等に汚染されていない果皮が手に入るなら参考書
籍⑰に作り方の詳細があります。
ベルラド研究所で開発されたペクチン剤、「ビタペクト」「ビタペクトT」と
いう商品もあります。3~4週間の連続摂取で最高90%まで体内放射能が減っ
た実績があります。ただし、ペクチンには強い排出作用があるため、成長に必
要な栄養成分も排出することがあります。そのため、3歳未満の子供の摂取は
すすめていません。
★★★5.根昆布水を飲む
北海道産根昆布(太平洋側に面した道南東海域、つまり襟裳岬より西側を除
く)を水が500cc入ったペットボトルに入れ、一晩置いて作ります。冷蔵庫
で保管して飲むだけです。
一番、お金のかからない有効な方法かもしれませんが、海洋汚染の広がりでそ
のうち使えなくなるのが残念です。こちらの4頁もご覧ください(2頁の補足に
は、昆布の選び方情報も少し記載されています)。
*ヨウ素131の吸収を妨げるだけでなく、カリウムをたくさん含んでいるので
セシウム134・137の排出にもいいし、アルギン酸ナトリウムがストロンチ
ウム90の吸収も阻害します。
ちなみに、実験の結果、アルギン酸ナトリウムは選択的にストロンチウム
90と結合し、その吸収を80%阻害する一方、カルシウムの吸収を阻害しな
いことが分かっています。
*自然由来である海藻のヨウ素も、その過剰摂取は、甲状腺機能低下症、甲状
腺腫、体重減少や頻脈、筋力低下につながります。そのため、昆布は適量
を摂取することが大切です(研究者によれば、一日5gほどが適正量の目安
と言われている)。
バセドウ病といった甲状腺の病気があるときや、腎不全などで腎機能が落ち
ている場合もカリウムをうまく排出できないので摂り過ぎは禁物です。
*かまだ商店(2~3年、倉庫で保管してうまみをじっくり熟成させている)
★★★6.解毒の要、肝臓を強くする
目を酷使しないとかスクワレンとか色々ありますが、ここでは参考書籍に出て
きたお茶を挙げておきます(一番のおすすめという意味合いはありません)。
◎例えば、ケツメイシ+ゲンノショウコ茶
肝機能を回復させます。即効性は期待できないので、気長に飲みましょう。
(材料)ケツメイシ/20g、ゲンノショウコ/20g、水/600ml
(作り方)1.ケツメイシが香ばしい臭いを出すまでフライパンで炒る。
2.ケツメイシとゲンノショウコを土瓶などに入れ、水を加え、
煎じる。
3.2を2/3まで煮詰め、ケツメイシとゲンノショウコを取り出す。
煎じ汁を1日2~3回に分けて飲む。
◎例えば、タンポポ茶
放射性物質や脂溶性化学物質だけでなく、危険度が高い毒素の多くは胆汁に
混ぜて便として排出されるので、胆汁の流れをよくすると体に害を及ぼす危
険物質が排出されやすくなります(体外排出の主要ルート)。
その胆汁の流れを良くする為に使われてきたのは、タンポポの根です。タン
ポポは日本全国に自生しているので、自分で採取すると安上がりです。
採取できない場合は、蒲公英根(ぼこうえいこん)という生薬名で、漢方薬
局で購入することができます。
なお、胆汁に含まれた強力な毒素は、食物繊維に吸着されることで便になっ
て排出されます。ですので、食物繊維をあまり食べないと、腸壁から再吸収
されて意味がなくなります。しっかりと食物繊維も摂る必要があります。
(作り方)
1.根がちぎれないよう引き抜き、たわしで水洗いして泥を除く。
2.1を2~3㎜に刻んで天日でよく乾燥させる。
3.乾燥した根10~15gを600mlの水で半量になるまでとろ火で煮詰め、
1日分とする。
★★★7.ダメージを受けやすい腎臓を回復させる
陰陽で考えると、放射性物質は極陰であり、腎臓はその影響を最も受けやすい
臓器です。科学的にも、放射性物質によって最初にダメージを受ける臓器の一
つであることが知られています。
食養では、腎臓の不調には、動物性食品の食べ過ぎが主な原因でなる陽性的不
調と、精白穀物・砂糖・果物・ジュースなどの食べ過ぎが主な原因の陰性的不
調があるとします。そして陽性的不調には、風呂で汗をかいて塩を抜くことが
勧められ、陰性的不調にはよい塩を摂ることが勧められてきました。
ここでは腎臓によい小豆の例を示します。
尿が出にくく、むくみやすい陽性的不調には利尿作用があるカボチャを合わせ